京都
芝2200m
コース図・コース高低断面図
元JRA騎手 ダービージョッキー 大西直宏の解説
『京都芝2200m』は古馬女王決定戦【エリザベス女王杯】が施行されるコース。
コースレイアウトとしては、内回りコースの直線入り口付近からスタート。直線が平坦なのでテンの入りこそやや速くなりますが、コーナーまでの距離も長いため、それまでにホボ位置取りが決まります。
騎手心理としては「各馬の出方を探りつつ騎乗している馬の力を最も発揮できる展開」をイメージして騎乗しますが、外回りでバックストレッチも長いため、ユッタリしたペースになることが多いです。
なので、施行クラスを問わず、ある程度の位置を取らないと差し届かないことが多く、場合によっては逃げ・先行馬の行った行ったの結果になることも珍しくありません。
ココまでお伝えしたところで「ハッ!そういえば!」と感じた方も多いと思いますが、そうです、やはり典型的な前残りとなってしまったレースとしては、09年のエリザベス女王杯ですね。
ハナを切ったクィーンスプマンテがそのまま押し切り、2番手追走のテイエムプリキュアも粘り込んで2着。断然人気のブエナビスタは3着に追い込むのがやっとでした。
ブエナビスタは瞬発力に長けた馬ですので、安藤勝己騎手からすればどんな位置からでも差し切れる自信があったのだと思いますが、これが京都芝2200mの難しいところでしょう。
ですので、このコースにおいては『レース展開』を読むことが最も大事。その上では、厩舎サイドの思惑や騎手サイドの作戦など胸の内を知ることができれば非常にアドバンテージになると思います。
馬券作戦としては、このコースも騎手重視にはなりますが、松若騎手のような積極的に前目で運べる騎手、もしくは、M.デムーロ騎手のような勝負所で自ら動いて行ける騎手が狙い目だと思っています。