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中京競馬場

中京・芝1200m

コース図・コース高低断面図

コース図・コース高低断面図
元JRA騎手 ダービージョッキー 大西直宏の解説

元JRA騎手 ダービージョッキー 大西直宏の解説

春のスプリント王決定戦・GⅠ高松宮記念が行われる舞台ですね。

2012年にリニューアルされてからタフなコースに変貌した印象ですが、21年のダノンスマッシュや20年のモズスーパーフレアをはじめ過去を遡っても、前年のスプリンターズS好走馬がこの舞台で“好走”する傾向にそれほど変化はないようですね。

コース形態こそ違えど、スプリントGⅠの急流に対応できた馬というのはひとつのポイントであり、高松宮記念の攻略法としては、スプリンターズSでの好走馬、もしくは、ペースやパフォーマンスにもよりますが、スプリンターズSと同条件の中山芝1200mで結果を残している馬を狙うというのをまず考えてもいいかも知れません。

ただ、高松宮記念のようにテンの速いGⅠメンバーになるとよりタフなレースになるため“逃げ切り勝ちは難しい”というのも頭に入れておく必要があります。近10年で見てもレースの形式上、逃げ切り勝ちを収めた馬は1頭もいませんからね。

リニューアル前でしたが、僕はスプリンターズSを制したカルストンライトオとのコンビで高松宮記念に参戦しました。7枠13番からいつも通りの積極策で勝利を目指しましたが結果は4着。コスモラブシックやギャラントアローといった快速馬に突かれたことで厳しい競馬になってしまった苦い思い出がありますが、一方で「内枠だったら?」と考えたこともあります。

あの当時、馬場の内目が相当悪かったので結果的に馬場の良いところを通れたという想いもありましたが、その分、ロスの大きい競馬になってしまったのも事実。不良馬場のスプリンターズSで強い競馬をしてくれたことを考えても、馬場が悪いのを承知の上で内目の枠でロスなく立ち回れていたらどうなっていたか……と思い返すことはありますね。


GⅠの話が長くなってしまいましたが、全体的なコースの特徴としては、短距離コースらしく内々をロスなく立ち回った馬が有利。ですので馬券戦略としては、GIなどビッグレース以外の一般レースなら、基本的に『内枠の先行馬』という狙いでいいと思います。

ただ、大事になってくるのは馬場傾向の見極め。これは中京の芝全体に言えることではありますが、開催時期や開催進行によって内外のバイアスに明確な差が出てくることが多い印象です。そのあたりは前週や前日の傾向もシッカリチェックしておく必要があります。

なお、僕が協力している【WORLD競馬WEB】では、高松宮記念についてはリニューアル前も後も的中確率が高いみたいなんですよね。

アンカツこと安藤勝己騎手の初GI制覇となった2003年には、前年はショウナンカンプ本命で的中だったそうなんですが、この年はビリーヴ本命で的中。どちらも馬場のバイアスとジョッキー心理を見抜いての結果だったそうです。

僕が現役を引退した後で最も強烈だったのが2013年。この年は逃げ馬が多かったのですが、なんと「ハクサンムーンが絶対の逃げ宣言をしているから、他陣営が控える」という話があったんですよね。本命はロードカナロアでしたが、2着ドリームバレンチノはもちろん、ハクサンムーンのその話で抜擢して、あわや馬連も高配当的中となる会心的中でした。見ていた僕もビックリしましたね!

短距離戦は、しばしばこういう衝撃情報があります。これは予想では辿り着けない事実なんですよね…仕方ない事です。



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