中山・芝1200m
コース図・コース高低断面図
元JRA騎手 ダービージョッキー 大西直宏の解説
秋のGⅠ開幕戦・スプリンターズSが行われる舞台。僕は現役時代にカルストンライトオでこのレースを勝たせてもらっています。
このコースは見た目以上にトリッキーで、あの時は前夜から結構な雨が降っていて、差し馬の決め手を削ぐ馬場とカルストンの脚質から、結構自信を持てたんですよね。迷いもありませんでした。
芝1200mはコースの形態上、スタートからずーっとコーナーを回っているような感覚になります。外々を回っていると、どんどん外へ振られているような感じになってしまい、あまり良くないですね。
直線が短いため基本は先行馬有利ではあるものの、馬場と前半のペース次第では極端な差しが決まることも少なくありません。加えて、4コーナーから直線の入り口にかけてはかなりゴチャつくので、この場面での捌きも重要。騎手の判断力や腕が問われるところでもあります。なので、スタートからゴールまで騎手の判断ひとつで展開およびレース結果が大きく変わるコースと言っていいでしょう。
僕も現役時代、レース前にメンバーを眺めながら展開をイメージしていましたが「自分以外の騎手がどういうレース展開をイメージしているのか知りたい」と思ったことも何度もありましたね(笑)
逆に言えば、レース前の段階で騎手たちの思考やイメージを少なからず知ることができればレース展開の推察、そして結果へと繋げやすいという事でもあります。
スプリンターズSは、年2回しかない短距離GIの一つですが、3歳馬も出走できるため高松宮記念よりもメンバーもジョッキーも揃います。
ゆえに、騎手心理はより重要なレースと言えるでしょうね。
僕が協力している【WORLD競馬web】は、このレースを高確率で的中しているんですよね。騎手に近しい関係者から事前に色々と話を聞けているからでしょうね。そういえば、僕が勝った時もカルストンライトオが本命だったそうです。凄いですね!