【宝塚記念2020予想】ガチで来る調教パターン発見!枠順確定後のデータ分析なども公開

北野シズカ
皆さん、こんにちは。 北野シズカと申します。
ダービージョッキー・大西直宏さんも所属するWORLD競馬WEBで、私は社台グループの情報を専門にしています。
今回の宝塚記念は、社台グループの有力馬も勢揃い。右を見ても、左を見てもGI馬。
近年の宝塚記念の中でも、かなりワクワクするメンバー構成になったのではないでしょうか?
一方で「どの馬から買えばいいのか分からないよ!」という方も多いことでしょう。でも、大丈夫です。
まずはこのページで、宝塚記念に出る有力馬の分析、そしてデータを予習して、しっかりと準備していきましょうね。
宝塚記念2020
今年はこんなレースに
- ・GI馬が計8頭、現時点の王道路線馬が勢揃い
- ・国内組vs海外遠征中止組。各馬の状態面のジャッジが大事
- ・上位人気候補はすべてノーザンファーム勢。牧場サイドの戦略を見抜け!
【最新更新:6月26日(金)】
・宝塚記念の『ガチ来る』調教パターン解説
・前走敗戦には理由あり!「負け組からの注目馬」
さあ、宝塚記念が迫ってきました。各馬の調教から見る「ガチで来るパターン」があること、ご存知ですか?枠順確定の情報と共に、しっかり予習してから週末を迎えましょう!
宝塚記念2020予想
出走馬&枠順確定!
<6月25日(木)更新>
宝塚記念 (GⅠ)
2020年6月28日(日) 阪神芝2200m(内)
馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 |
---|---|---|---|---|
1 | トーセンカンビーナ | 牡4 | 58.0 | 浜中 |
2 | ペルシアンナイト | 牡6 | 58.0 | 和田竜 |
3 | グローリーヴェイズ | 牡5 | 58.0 | D.レーン |
4 | アフリカンゴールド | セ5 | 58.0 | 藤井 |
5 | サートゥルナーリア | 牡4 | 58.0 | C.ルメール |
6 | トーセンスーリヤ | 牡5 | 58.0 | 横山和 |
7 | ワグネリアン | 牡5 | 58.0 | 福永 |
8 | レッドジェニアル | 牡4 | 58.0 | 酒井学 |
9 | アドマイヤアルバ | セ5 | 58.0 | 西村淳 |
10 | メイショウテンゲン | 牡4 | 58.0 | 松山 |
11 | ラッキーライラック | 牝5 | 56.0 | M.デムーロ |
12 | モズベッロ | 牡4 | 58.0 | 池添 |
13 | ダンビュライト | セ6 | 58.0 | 松若 |
14 | キセキ | 牡6 | 58.0 | 武豊 |
15 | スティッフェリオ | 牡6 | 58.0 | 幸 |
16 | クロノジェネシス | 牝4 | 56.0 | 北村友 |
17 | カデナ | 牡6 | 58.0 | 鮫島駿 |
18 | ブラストワンピース | 牡5 | 58.0 | 川田 |
【WORLD枠順ジャッジ】
良い枠を引いた馬は?
4歳勢の中心サートゥルナーリアは3枠5番。前を行く馬を見ながら、ある程度選択を持って競馬ができそうです。
大阪杯でワンツーを決めた牝馬2頭、ラッキーライラックは6枠11番。クロノジェネシスの8枠16番は少々極端過ぎるようにも見えますが…?
先手争いのカギを握りそうなキセキは7枠14番。ゲートに課題がありますし、後入れとなる偶数枠を引けたのは好材料と言えるのではないでしょうか。
過去10年:宝塚記念の枠順別成績
- 1枠(1-1-4-10) 複勝率:37.5%
- 2枠(1-1-2-12) 複勝率:25.0%
- 3枠(0-1-1-14) 複勝率:12.5%
- 4枠(0-4-0-12) 複勝率:25.0%
- 5枠(0-2-0-16) 複勝率:11.1%
- 6枠(1-0-0-19) 複勝率:5.0%
- 7枠(0-1-1-18) 複勝率:10.0%
- 8枠(7-0-2-13) 複勝率:40.9%
- これほどまでに偏ったデータになるGIも珍しい。なんと過去10年でピンク帽の8枠が7勝と圧倒的な成績を残している。それ以外は比較的“内>>外”という成績だ。ただし、この8枠偏重については、今年は”過度に鵜呑みにするべきではない”という意見もある。

北野シズカ
外枠馬の台頭が目立つ要因としては「梅雨時期で馬場の内側の消耗が早い」「外からスムーズに運べて、加えて上がりを使える馬が台頭しやすい」という面が考えられるそうです。
ただし、注意点があります!
確かに『8枠が7勝』と圧倒的に見えるんですけど、馬番別に見ると“16番~18番”の馬は3頭。残る4頭は“11番~12番”でした。「多頭数になることが少ないGIだからこそ、枠別に見ると偏りが大きく見える面はある」ということです。
宝塚記念2020
有力馬分析&前走時の情報振り返り

北野シズカ
まず最初に、宝塚記念2020に出走する予定の馬の中から、上位人気に支持されそうな馬について詳しく見ていきましょう。
過去の成績や大まかな特徴はもちろん、前走時に入っていた情報も見ておきたいですね。
前走時に「イイ状態で出走して勝ったのか」「実は、良くない状態だったのか」「関係者は自信があったのか・なかったのか」など。スポーツ紙・専門紙ではあまり取り上げられませんが、大事なポイントになりますよ!
ラッキーライラック
想定騎手:M.デムーロ
戦績:6-4-2-3
2歳時は無敗で阪神ジュベナイルFを制し、3歳時はアーモンドアイにこそ及ばなかったものの、4歳を迎えた昨年秋にエリザベス女王杯を制覇してGI・2勝目。そして今年は牡馬相手に堂々と大阪杯を制して3つ目のビッグタイトルを獲得。現在の芝中距離路線で堂々と主役を張っている。昨年リスグラシューに続いて2年連続で牝馬がグランプリを制するか?
担当助手は厩舎屈指の腕利き
松永幹夫厩舎の中でも、常に“腕利き”としてお馴染みの助手が担当(過去にはラニやアウォーディーなども担当)しており、良い時も悪い時も手のうちに入れているという。かつてはアーモンドアイと並んで世代の牝馬における“双璧”と言われた存在。昨年秋からの再浮上は見事の一言だ。
前走時にお伝えした情報
【大阪杯(GⅠ):1着】
ドバイ遠征も視野に入れながら、『ノーザン牝馬の使い分け』という側面もあって招待を受けていたレースを辞退し大阪杯に向かうことになり、結果的にコロナ禍に巻き込まれなかったというラッキーがあった。
「ここ2戦は2着続きだけど、以前と比べると終いの甘さがなくなり、しっかり勝ちに行く競馬が出来るようになっている」と情報筋。「エリザベス女王杯でスミヨン騎手が乗ったことで馬が変わった」という話だ。
状態は海外遠征明けだった中山記念からグンと良化。「前走は勝負どころの手応えが悪くて惨敗も覚悟したほどだった。その時と比べるとしっかり上向いて文句ない状態でGⅠに臨める」という。
クロノジェネシス
想定騎手:北村友一
戦績:5-2-2-1
昨年の牝馬3冠路線は皆勤賞で、桜花賞3着→オークス3着と惜敗続きから、ついに秋華賞で待望のGIゲット。今年は中距離路線に矛先を向けて、京都記念1着→大阪杯2着と歩んできた。その大阪杯ではラッキーライラックにクビ差及ばずも、牡馬には先着。当然、宝塚記念でも有力の1頭となる。
鞍上にとって今回は正念場?
昨年はこの馬も含めてノーザンファーム関連馬で多数の勝利を積み重ね、キャリアハイの成績を残した北村友一騎手。ところが、今年は勝ち星が伸び悩み、レシステンシアやダイアトニックといったお手馬もココ最近で乗り替わりに。多数の外国人騎手来日の可能性がある秋に向けても、結果を残したいところだ。
前走時にお伝えした情報
【大阪杯(GⅠ):2着】
「京都記念の前はすごくフックラしていたが、今回は放牧期間が短かったせいかピリピリしていて、食いが細くなって馬房の中でもうるさかった」と関係者は語るが、それでも「ここ何週かでだいぶ落ち着きが出てきたし、予定通りの調整は出来ている」とのこと。
自在性と堅実さはデビュー当時からの強みで、厩舎サイドは「北村友には特に指示は出さないけど、他が誰も行かないなら逃げたっていい」と話していた。(実際に、逃げるダノンキングリーを見る形で競馬をしている)
サートゥルナーリア
想定騎手:C.ルメール
戦績:6-1-0-2
昨年の牡馬クラシック路線において中心を担った存在で、日本ダービーでは単勝1倍台に支持されたほど(4着)。気性面の不安から凡走を見せたこともあるが、有馬記念では2着好走、そして前走の金鯱賞では貫禄勝ちを収めている。リスグラシューが引退で不在となれば主役は譲れない。
実は、今年の4歳牡馬が重賞で大不振
年明け~現段階での重賞勝利数の違いに“世代の不振”が表れている。
過去の同時期と比較すると、昨年の4歳馬(=現5歳世代)が半年間で重賞22勝(うち牡馬が18勝)、一昨年の4歳馬(現6歳世代)は重賞15勝(うち牡馬が11勝)となっていた。ところが、今年の4歳馬は先週までで重賞10勝、しかも牡馬はたった4勝止まりと不振にあえいでいる。世代の大将格として意地を見せられるか?
前走時にお伝えした情報
【金鯱賞(GⅡ):1着】
有馬記念で距離への不安を払拭。金鯱賞において残る懸念は『左回りでの実績が乏しい』点。しかしWORLDでは以前から“東京での凡走を左回りやコース形態ではなく「地下馬道と大歓声によるレース直前の急激なイレ込み」にある”と指摘してきた。そう大きな不安はない。
「1週前の段階ではまだ太かったけど、ルメールのスケジュールの関係で今週の最終追い切りにしか乗れなかったのでこういう形になった。時計は予定より速くなったが、間隔が空いているのでこれくらいで丁度いい」と厩舎筋。
「ダービーの時にイレ込んでスタートを失敗したので無観客競馬はいいでしょう」と関係者。「今回は今後への選択肢を広げるために敢えて左回りの中京を使っている。普通に考えたら負けられない」と自信十分だ。
ブラストワンピース
想定騎手:川田将雅
戦績:7-0-0-6
一昨年の有馬記念を含め重賞5勝の実績馬。昨年は凱旋門賞へ挑戦。残念ながら結果は出せず11着、その後も回復に手間取ったものの、今年初戦のアメリカJCCで勝利を収め、能力の高さを証明した。前走の大阪杯はイン・前が有利な馬場と展開の中で、後方から外を回す競馬。敗れたとはいえ、情状酌量の余地はあるだろう。
常に「休み明け」。今回も状態面がポイント
デビュー戦から「詰めて使われたことが一度もない」ことでお馴染み。この中間も普段どおり、ノーザンファーム天栄への放牧を挟んでいる。外厩での仕上げ方、トレセンに戻ってからの調整過程と、両方の情報が重要になるだろう。最終情報はぜひとも、週末のサイト内コンテンツ(会員限定)で要チェック。
前走時にお伝えした情報
【大阪杯(GⅠ):7着】
前年・凱旋門賞以来のレースとなったアメリカジョッキークラブカップはやや余裕残しの状態ながら川田将雅騎手の好騎乗にも導かれ完勝。
「有馬記念を勝ったり凱旋門賞に挑戦させたりしているので長めの距離が向いているように思われがちですが、本当は2000mくらいの距離がベストの馬なんです」と話すのは厩舎筋の関係者。「札幌記念やAJCCは前哨戦仕上げであれだけの勝ち方をしているし、能力だけなら現役トップクラスであることは間違いない」と強気だ。
「以前は体重の目方を意識し過ぎて仕上げが上手くいかなかったりしたが、成長した今はその辺りを考えなくても仕上がるようになった」とのことで、この中間の追い切りも「活気がある」と好感触。2度目のGⅠ勝ちへ態勢は整った。
キセキ
想定騎手:武豊
戦績:4-4-5-9
2017年の菊花賞勝ち馬。その後は勝ち星こそ挙げられていないが、王道GIでの好走の数々は、多くの競馬ファンの知るところだろう。最近ではゲートの不安が顔を出し始めており、まさに父ルーラーシップを受け継ぐような姿を見せてしまっているが、昨年2着馬が再び再浮上となるか?
最近は「大出遅れ」ホースとして話題に
昨年から徐々に出足の遅さを見せ始め、有馬記念→阪神大賞典と出遅れの程度が酷くなってしまった。その点、天皇賞(春)では『普通にゲートを出た』ことが一番の収穫と言えるかもしれない。一方で初コンビの武豊騎手は「1周目の直線で折り合いを欠いたのが痛かった。この馬は常に自身との戦いです」と新たな課題を口にしている。
前走時にお伝えした情報
【天皇賞・春(GⅠ):6着】
前走の阪神大賞典は父ルーラーシップの現役最終戦を思い出してしまうような大出遅れ。あそこから巻き返して直線入り口で先頭に立っていたのは驚異的だったが、さすがに最後は止まってしまった。
どうしても注目はスタートということになるが、この中間はゲート再審査を普通にパスし、武豊騎手とともに調整している。「ゲートさえクリアしてしまえば何も気にすることはない。盾男のユタカさんに乗り替わるのは本当に頼もしいし、ゲートさえ出れば芸術的なラップで楽々押し切ってくれると思っている」と陣営は武豊騎手の腕にも期待を寄せている。
ルーラーシップも現役最後の秋は「練習では大丈夫なのに、レース本番になるとわざとやっているかのように出遅れる。しかも秋天、ジャパンカップ、有馬記念と走るたびに悪くなっていった」と情報筋が振り返るように、矯正できない悪癖となってしまっていた。キセキも練習では普通に出られていて、あとはレース本番で無事に行くことを祈るばかり。

北野シズカ
上記で取り上げた馬5頭、すべてGI馬。ただし、最近は上手く行ってない馬、課題の大きい馬もいますね。今回に向けた中間で、課題克服に向けた取り組みが進んでいるかどうかがポイントとなりそうです。
ココまでお読みいただいた方なら、「他の馬の分析もほしい!」「直前情報も聞きたい」という方もいらっしゃることでしょう。もちろん、私たちにお任せください。
より詳しい情報や、週末に出揃った裏話は、土曜日夜からサイト内で公開される『メンバー限定情報』で公開しちゃいます!