WORLD競馬web

メイン画像

【宝塚記念2020予想】ガチで来る調教パターン発見!枠順確定後のデータ分析なども公開


WORLD
北野シズカ

皆さん、こんにちは。 北野シズカと申します。

ダービージョッキー・大西直宏さんも所属するWORLD競馬WEBで、私は社台グループの情報を専門にしています。


今回の宝塚記念は、社台グループの有力馬も勢揃い。右を見ても、左を見てもGI馬。


近年の宝塚記念の中でも、かなりワクワクするメンバー構成になったのではないでしょうか?


一方で「どの馬から買えばいいのか分からないよ!」という方も多いことでしょう。でも、大丈夫です。

まずはこのページで、宝塚記念に出る有力馬の分析、そしてデータを予習して、しっかりと準備していきましょうね。

宝塚記念2020
今年はこんなレースに

  • ・GI馬が計8頭、現時点の王道路線馬が勢揃い
  • ・国内組vs海外遠征中止組。各馬の状態面のジャッジが大事
  • ・上位人気候補はすべてノーザンファーム勢。牧場サイドの戦略を見抜け!

【最新更新:6月26日(金)】
・宝塚記念の『ガチ来る』調教パターン解説
・前走敗戦には理由あり!「負け組からの注目馬」

さあ、宝塚記念が迫ってきました。各馬の調教から見る「ガチで来るパターン」があること、ご存知ですか?枠順確定の情報と共に、しっかり予習してから週末を迎えましょう!


宝塚記念2020予想
出走馬&枠順確定!
<6月25日(木)更新>


宝塚記念 (GⅠ)
2020年6月28日(日) 阪神芝2200m(内)


馬番 馬名 性齢 斤量 騎手
1 トーセンカンビーナ 牡4 58.0 浜中
2 ペルシアンナイト 牡6 58.0 和田竜
3 グローリーヴェイズ 牡5 58.0 D.レーン
4 アフリカンゴールド セ5 58.0 藤井
5 サートゥルナーリア 牡4 58.0 C.ルメール
6 トーセンスーリヤ 牡5 58.0 横山和
7 ワグネリアン 牡5 58.0 福永
8 レッドジェニアル 牡4 58.0 酒井学
9 アドマイヤアルバ セ5 58.0 西村淳
10 メイショウテンゲン 牡4 58.0 松山
11 ラッキーライラック 牝5 56.0 M.デムーロ
12 モズベッロ 牡4 58.0 池添
13 ダンビュライト セ6 58.0 松若
14 キセキ 牡6 58.0 武豊
15 スティッフェリオ 牡6 58.0
16 クロノジェネシス 牝4 56.0 北村友
17 カデナ 牡6 58.0 鮫島駿
18 ブラストワンピース 牡5 58.0 川田

【WORLD枠順ジャッジ】
良い枠を引いた馬は?

4歳勢の中心サートゥルナーリアは3枠5番。前を行く馬を見ながら、ある程度選択を持って競馬ができそうです。

大阪杯でワンツーを決めた牝馬2頭、ラッキーライラックは6枠11番。クロノジェネシスの8枠16番は少々極端過ぎるようにも見えますが…?

先手争いのカギを握りそうなキセキは7枠14番。ゲートに課題がありますし、後入れとなる偶数枠を引けたのは好材料と言えるのではないでしょうか。

過去10年:宝塚記念の枠順別成績

  • 1枠(1-1-4-10) 複勝率:37.5%
  • 2枠(1-1-2-12) 複勝率:25.0%
  • 3枠(0-1-1-14) 複勝率:12.5%
  • 4枠(0-4-0-12) 複勝率:25.0%
  • 5枠(0-2-0-16) 複勝率:11.1%
  • 6枠(1-0-0-19) 複勝率:5.0%
  • 7枠(0-1-1-18) 複勝率:10.0%
  • 8枠(7-0-2-13) 複勝率:40.9%
  • これほどまでに偏ったデータになるGIも珍しい。なんと過去10年でピンク帽の8枠が7勝と圧倒的な成績を残している。それ以外は比較的“内>>外”という成績だ。ただし、この8枠偏重については、今年は”過度に鵜呑みにするべきではない”という意見もある。
WORLD
北野シズカ

外枠馬の台頭が目立つ要因としては「梅雨時期で馬場の内側の消耗が早い」「外からスムーズに運べて、加えて上がりを使える馬が台頭しやすい」という面が考えられるそうです。

ただし、注意点があります!
確かに『8枠が7勝』と圧倒的に見えるんですけど、馬番別に見ると“16番~18番”の馬は3頭残る4頭は“11番~12番”でした。「多頭数になることが少ないGIだからこそ、枠別に見ると偏りが大きく見える面はある」ということです。

宝塚記念2020
有力馬分析&前走時の情報振り返り

WORLD
北野シズカ

まず最初に、宝塚記念2020に出走する予定の馬の中から、上位人気に支持されそうな馬について詳しく見ていきましょう。

過去の成績や大まかな特徴はもちろん、前走時に入っていた情報も見ておきたいですね。

前走時に「イイ状態で出走して勝ったのか」「実は、良くない状態だったのか」「関係者は自信があったのか・なかったのか」など。スポーツ紙・専門紙ではあまり取り上げられませんが、大事なポイントになりますよ!


ラッキーライラック

厩舎:松永幹夫
想定騎手:M.デムーロ
戦績:6-4-2-3

2歳時は無敗で阪神ジュベナイルFを制し、3歳時はアーモンドアイにこそ及ばなかったものの、4歳を迎えた昨年秋にエリザベス女王杯を制覇してGI・2勝目。そして今年は牡馬相手に堂々と大阪杯を制して3つ目のビッグタイトルを獲得。現在の芝中距離路線で堂々と主役を張っている。昨年リスグラシューに続いて2年連続で牝馬がグランプリを制するか?

担当助手は厩舎屈指の腕利き

松永幹夫厩舎の中でも、常に“腕利き”としてお馴染みの助手が担当(過去にはラニやアウォーディーなども担当)しており、良い時も悪い時も手のうちに入れているという。かつてはアーモンドアイと並んで世代の牝馬における“双璧”と言われた存在。昨年秋からの再浮上は見事の一言だ。

前走時にお伝えした情報
【大阪杯(GⅠ):1着】
ドバイ遠征も視野に入れながら、『ノーザン牝馬の使い分け』という側面もあって招待を受けていたレースを辞退し大阪杯に向かうことになり、結果的にコロナ禍に巻き込まれなかったというラッキーがあった。

「ここ2戦は2着続きだけど、以前と比べると終いの甘さがなくなり、しっかり勝ちに行く競馬が出来るようになっている」と情報筋。「エリザベス女王杯でスミヨン騎手が乗ったことで馬が変わった」という話だ。

状態は海外遠征明けだった中山記念からグンと良化。「前走は勝負どころの手応えが悪くて惨敗も覚悟したほどだった。その時と比べるとしっかり上向いて文句ない状態でGⅠに臨める」という。


クロノジェネシス

厩舎:斉藤崇史
想定騎手:北村友一
戦績:5-2-2-1

昨年の牝馬3冠路線は皆勤賞で、桜花賞3着→オークス3着と惜敗続きから、ついに秋華賞で待望のGIゲット。今年は中距離路線に矛先を向けて、京都記念1着→大阪杯2着と歩んできた。その大阪杯ではラッキーライラックにクビ差及ばずも、牡馬には先着。当然、宝塚記念でも有力の1頭となる。

鞍上にとって今回は正念場?

昨年はこの馬も含めてノーザンファーム関連馬で多数の勝利を積み重ね、キャリアハイの成績を残した北村友一騎手。ところが、今年は勝ち星が伸び悩み、レシステンシアやダイアトニックといったお手馬もココ最近で乗り替わりに。多数の外国人騎手来日の可能性がある秋に向けても、結果を残したいところだ。

前走時にお伝えした情報
【大阪杯(GⅠ):2着】
「京都記念の前はすごくフックラしていたが、今回は放牧期間が短かったせいかピリピリしていて、食いが細くなって馬房の中でもうるさかった」と関係者は語るが、それでも「ここ何週かでだいぶ落ち着きが出てきたし、予定通りの調整は出来ている」とのこと。

自在性と堅実さはデビュー当時からの強みで、厩舎サイドは「北村友には特に指示は出さないけど、他が誰も行かないなら逃げたっていい」と話していた。(実際に、逃げるダノンキングリーを見る形で競馬をしている)


サートゥルナーリア

厩舎:角居勝彦
想定騎手:C.ルメール
戦績:6-1-0-2

昨年の牡馬クラシック路線において中心を担った存在で、日本ダービーでは単勝1倍台に支持されたほど(4着)。気性面の不安から凡走を見せたこともあるが、有馬記念では2着好走、そして前走の金鯱賞では貫禄勝ちを収めている。リスグラシューが引退で不在となれば主役は譲れない。

実は、今年の4歳牡馬が重賞で大不振

年明け~現段階での重賞勝利数の違いに“世代の不振”が表れている。

過去の同時期と比較すると、昨年の4歳馬(=現5歳世代)が半年間で重賞22勝(うち牡馬が18勝)、一昨年の4歳馬(現6歳世代)は重賞15勝(うち牡馬が11勝)となっていた。ところが、今年の4歳馬は先週までで重賞10勝、しかも牡馬はたった4勝止まりと不振にあえいでいる。世代の大将格として意地を見せられるか?

前走時にお伝えした情報
【金鯱賞(GⅡ):1着】
有馬記念で距離への不安を払拭。金鯱賞において残る懸念は『左回りでの実績が乏しい』点。しかしWORLDでは以前から“東京での凡走を左回りやコース形態ではなく「地下馬道と大歓声によるレース直前の急激なイレ込み」にある”と指摘してきた。そう大きな不安はない。

「1週前の段階ではまだ太かったけど、ルメールのスケジュールの関係で今週の最終追い切りにしか乗れなかったのでこういう形になった。時計は予定より速くなったが、間隔が空いているのでこれくらいで丁度いい」と厩舎筋。

「ダービーの時にイレ込んでスタートを失敗したので無観客競馬はいいでしょう」と関係者。「今回は今後への選択肢を広げるために敢えて左回りの中京を使っている。普通に考えたら負けられない」と自信十分だ。


ブラストワンピース

厩舎:大竹正博
想定騎手:川田将雅
戦績:7-0-0-6

一昨年の有馬記念を含め重賞5勝の実績馬。昨年は凱旋門賞へ挑戦。残念ながら結果は出せず11着、その後も回復に手間取ったものの、今年初戦のアメリカJCCで勝利を収め、能力の高さを証明した。前走の大阪杯はイン・前が有利な馬場と展開の中で、後方から外を回す競馬。敗れたとはいえ、情状酌量の余地はあるだろう。

常に「休み明け」。今回も状態面がポイント

デビュー戦から「詰めて使われたことが一度もない」ことでお馴染み。この中間も普段どおり、ノーザンファーム天栄への放牧を挟んでいる。外厩での仕上げ方、トレセンに戻ってからの調整過程と、両方の情報が重要になるだろう。最終情報はぜひとも、週末のサイト内コンテンツ(会員限定)で要チェック。

前走時にお伝えした情報
【大阪杯(GⅠ):7着】
前年・凱旋門賞以来のレースとなったアメリカジョッキークラブカップはやや余裕残しの状態ながら川田将雅騎手の好騎乗にも導かれ完勝。

「有馬記念を勝ったり凱旋門賞に挑戦させたりしているので長めの距離が向いているように思われがちですが、本当は2000mくらいの距離がベストの馬なんです」と話すのは厩舎筋の関係者。「札幌記念やAJCCは前哨戦仕上げであれだけの勝ち方をしているし、能力だけなら現役トップクラスであることは間違いない」と強気だ。

「以前は体重の目方を意識し過ぎて仕上げが上手くいかなかったりしたが、成長した今はその辺りを考えなくても仕上がるようになった」とのことで、この中間の追い切りも「活気がある」と好感触。2度目のGⅠ勝ちへ態勢は整った。


キセキ

厩舎:角居勝彦
想定騎手:武豊
戦績:4-4-5-9

2017年の菊花賞勝ち馬。その後は勝ち星こそ挙げられていないが、王道GIでの好走の数々は、多くの競馬ファンの知るところだろう。最近ではゲートの不安が顔を出し始めており、まさに父ルーラーシップを受け継ぐような姿を見せてしまっているが、昨年2着馬が再び再浮上となるか?

最近は「大出遅れ」ホースとして話題に

昨年から徐々に出足の遅さを見せ始め、有馬記念→阪神大賞典と出遅れの程度が酷くなってしまった。その点、天皇賞(春)では『普通にゲートを出た』ことが一番の収穫と言えるかもしれない。一方で初コンビの武豊騎手は「1周目の直線で折り合いを欠いたのが痛かった。この馬は常に自身との戦いです」と新たな課題を口にしている。

前走時にお伝えした情報
【天皇賞・春(GⅠ):6着】
前走の阪神大賞典は父ルーラーシップの現役最終戦を思い出してしまうような大出遅れ。あそこから巻き返して直線入り口で先頭に立っていたのは驚異的だったが、さすがに最後は止まってしまった。

どうしても注目はスタートということになるが、この中間はゲート再審査を普通にパスし、武豊騎手とともに調整している。「ゲートさえクリアしてしまえば何も気にすることはない。盾男のユタカさんに乗り替わるのは本当に頼もしいし、ゲートさえ出れば芸術的なラップで楽々押し切ってくれると思っている」と陣営は武豊騎手の腕にも期待を寄せている。

ルーラーシップも現役最後の秋は「練習では大丈夫なのに、レース本番になるとわざとやっているかのように出遅れる。しかも秋天、ジャパンカップ、有馬記念と走るたびに悪くなっていった」と情報筋が振り返るように、矯正できない悪癖となってしまっていた。キセキも練習では普通に出られていて、あとはレース本番で無事に行くことを祈るばかり。

WORLD
北野シズカ

上記で取り上げた馬5頭、すべてGI馬。ただし、最近は上手く行ってない馬、課題の大きい馬もいますね。今回に向けた中間で、課題克服に向けた取り組みが進んでいるかどうかがポイントとなりそうです。

ココまでお読みいただいた方なら、「他の馬の分析もほしい!」「直前情報も聞きたい」という方もいらっしゃることでしょう。もちろん、私たちにお任せください。

より詳しい情報や、週末に出揃った裏話は、土曜日夜からサイト内で公開される『メンバー限定情報』で公開しちゃいます!


宝塚記念2020
昨年&過去10年のレース結果

<6月22日(月)更新>

昨年のレース写真
【2019年の宝塚記念・結果】
1着リスグラシュー(3人気)
2着キセキ(1人気)
3着スワーヴリチャード(6人気)

昨年の宝塚記念は、上位3頭の4コーナーでのポジションが『2番手・1番手・3番手』という典型的な前残りレース。中でもリスグラシューは過去のレースからはなかなか予想しづらかった道中2番手追走。スローペースを読んだ鞍上・レーン騎手の判断が光った。

過去10年の宝塚記念を見ると『4コーナーで5番手以内』の馬が6勝。逆に『4コーナーで10番手以下』だった馬で勝利したのは2012年のオルフェーヴル(12番手から追い込み)のみ。ある程度のポジションを序盤で取るか、勝負どころで動ける機動力が必要なレースとなっている。


勝ち馬 性齢 騎手 人気
2019年リスグラシュー牝5レーン3番人気
2018年ミッキーロケット牡5和田7番人気
2017年サトノクラウン牡5デムーロ3番人気
2016年マリアライト牝5蛯名8番人気
2015年ラブリーデイ牡5川田6番人気
2014年ゴールドシップ牡5横山典1番人気
2013年ゴールドシップ牡4内田博2番人気
2012年オルフェーヴル牡4池添1番人気
2011年アーネストリー牡6佐藤哲6番人気
2010年ナカヤマフェスタ牡4柴田善8番人気

【傾向と対策】
1番人気馬が勝ちきれない波乱レース

過去10年の平均配当は【馬連:5272円】【3連単:15万1335円】という点からも、波乱模様のレースであることが窺える。

梅雨時期の競馬で馬場状態にも左右され、また国内組vs海外遠征組がぶつかる一戦とあって、混戦模様になりやすい。各馬の能力比較はもちろんのこと、調整過程が順調な馬、阪神芝2200mというトリッキーな舞台への適性のある馬をしっかりと見定めていこう。


宝塚記念2020予想
WORLD流!GI的中テクニック

<6月24日(水)更新>


分析班・水谷

皆さん、こんにちは。今日は分析部門の水谷がお送りします。

今日は宝塚記念の出走馬から、過去の傾向を踏まえて“まず第一に注目すべき”という馬をピックアップ。軸候補と穴馬、それぞれの観点から取り上げましょう。

【軸候補で注目】

ラッキーライラック

厩舎:松永幹夫
想定騎手:M.デムーロ
戦績:6-3-2-3

【推し材料】好条件データ
・宝塚記念で最も強い『5歳勢』の中心候補
・『夏は牝馬』の格言通じる。牝馬優勢のGI
・過去10年の勝ち馬中、9頭が芝2200m以上で重賞V

過去10年の宝塚記念を年齢別で見ていくと、最も勝ち星の多いのは『5歳馬』。実は4歳勢は勝ちきれないことが多く、2013年にゴールドシップが勝ったのを最後に、一度も勝てていない。

年齢別に見る宝塚記念
脂の乗った5歳勢が優勢!

  • 3歳(0-0-0-1)
  • 4歳(3-2-5-35)
  • 5歳(6-5-5-32)
  • 6歳(1-2-0-21)
  • 7歳~(0-1-0-24)

加えて、牝馬の躍進が目立つ。昨年は牝馬リスグラシューが3番人気で勝利。それ以前にも、

ミッキークイーン(2017年4番人気3着)
マリアライト(2016年8番人気1着)
デニムアンドルビー(2015年10番人気2着)
ショウナンパンドラ(2015年11番人気3着)
ヴィルシーナ(2014年8番人気3着)

と、出走数自体は少ない牝馬が人気以上の走りを見せて馬券に絡むことが多い。

梅雨時の最終週の荒れ馬場というとパワーのある牡馬の方が有利に感じるが、実際は牝馬の数字が良い。『夏は牝馬』の格言が活きる時期。加えて、消耗戦ゆえに斤量2キロ差が効いてくる面もあるだろう。


ラッキーライラック

今年参戦する牝馬はラッキーライラックとクロノジェネシス。距離や阪神コースに不安はなく、春のローテーションにも余裕がある。どちらも勝ち負けの有力候補であることは間違いない。芝2200mという条件も実績がある。

ただ、この2頭の比較で言うと、直接対決のエリザベス女王杯、大阪杯はともにラッキーライラックに軍配。この2戦はどちらも良馬場で行われている。その一方でクロノジェネシスが1年以内に勝った秋華賞は稍重、京都記念は重馬場だった。良馬場で行われれば今回もラッキーライラックが優勢になりそうだ。



【穴で要注目!】

スティッフェリオ

厩舎:音無秀孝
想定騎手:幸英明
戦績:8-4-3-13

【推し材料】好条件データ
・芝2200m重賞勝ち実績あり。春天も距離克服
・明確な先行馬はキセキとこの馬のみ
・宝塚記念含め、6月阪神重賞に強いステイゴールド産駒

ドゥラメンテを破ったマリアライト(2016年)、ブエナビスタに土を付けたアーネストリー(2011年)とナカヤマフェスタ(2010年)、そして今でもWORLDの古いメンバー様の中で語り草になっている、2008年のエイシンデピュティによるメイショウサムソンの撃破。

宝塚記念といえば人気薄の大駆け。マリアライト以外は全て宝塚記念がGⅠ初制覇だった。ミッキーロケット(2018年7番人気で勝利)やラブリーデイ(2015年6番人気で勝利)も同じく宝塚記念が初GⅠだ。

荒れ馬場と非根幹の2200m、上半期ラストで有力馬の勝負度合や仕上がりに差が出ることが、人気薄の大駆けと波乱の歴史を作っているのだろう。


スティッフェリオ

今年、GⅠ未勝利馬による人気薄での激走があるとすると、気になる1頭が音無秀孝厩舎のスティッフェリオ。天皇賞・春で2着に好走しながら今回も伏兵扱いだが、小回りコースや非根幹距離はめっぽう得意だ。

“4コーナーで5番手以内の馬が直近10年で6勝”というポジションを取れそうで、前走で距離の壁も克服。ステイゴールド産駒らしく6歳にしてますます成長しており、昨年が完敗の7着だったからといって軽視するのは危険だ。

6月の阪神重賞で輝く
ステイゴールド産駒

  • ステイゴールド産駒といえば、近10年の宝塚記念で、ナカヤマフェスタオルフェーヴルゴールドシップの3頭で計4勝。

    この3頭のイメージが強い上に、実は『6月・阪神開催の重賞』を直近10年で分析すると、2011年、2015年以外はしっかりとステイゴールド産駒から馬券になる馬が現れている。しかも、馬券になった12頭のうち、11頭が『人気以上の着順で走っている』ことは覚えておこう。

    ※6月の阪神重賞は宝塚記念・鳴尾記念・マーメイドS。いずれも芝2000m以上のタフなレースだ。

社台マニアがコッソリ伝授
『社台・ノーザンの本音で馬券を獲れ!』
<6月25日(木)更新>

【社台特捜班より】
この項目は、社台・ノーザン事情を扱う私たちの専門分野。

今年の宝塚記念はズバリ、ノーザンファーム天栄の意地の見せ所です!


社台特捜班
『マニアックス』

大レースには常に、社台ファーム系・ノーザンファーム系の有力馬が多数。そこで、WORLD競馬WEBの中でも『社台・ノーザン系』情報を専門に扱う、社台特捜班が、特別に宝塚記念2020の社台系情報をコッソリ公開!

宝塚記念に出走する
ノーザンファーム関連馬

  • 【関西馬】
  • アドマイヤアルバ
  • クロノジェネシス
  • サートゥルナーリア
  • ダンビュライト
  • ラッキーライラック
  • ワグネリアン
  • 【関東馬】
  • グローリーヴェイズ
  • ブラストワンピース
  • ※主に『ノーザンFが主体のクラブ馬』『ノーザンFの生産馬』を抜粋

上半期はとにかく不調だった
ノーザンファーム軍団

重賞・GIを中心に「今年はお馴染みの勝負服をあんまり見ていないな?」と思った方も多いのではないでしょうか。

牡馬クラシックはノースヒルズのコントレイルが2冠。

牝馬クラシックで2冠を達成したデアリングタクトも非社台系(ノルマンディー)の所有馬でした。

春のクラシックをひとつも獲れなかっただけで『不調』なんて言われれてしまうのが、ノーザンファームの凄さでもあるんですけど……(苦笑)


特に、関東馬を一手にコントロールしているノーザンファーム天栄にとっては悔しい競馬が続きましたね。

皐月賞・ダービー2着のサリオスは関東馬とはいえ、中間の調整を管理しているのは関西圏のノーザンファームしがらきですから、実質的には『クラシックでの手柄はひとつも無かった』ということになります。

天皇賞(春)をフィエールマンで、ヴィクトリアマイルをアーモンドアイで、安田記念をグランアレグリアで制しているとはいえ、関係者も「正直、物足りない」と感じているようです。

※ついでに言えば、6月から始まった新馬戦も、少々燻っている感じですよね。話題のモーリス産駒やドゥラメンテ産駒も勝ち切れていません。


不振が続いた理由は様々あり、WORLDでもメンバー様に紹介してきた通り色々あります。だからこそ、ココは何とか目立ちたいところだと思いますよ。


社台特捜班の注目馬

グローリーヴェイズ

厩舎:尾関知人
騎手:D.レーン
戦績:4-3-0-3
グローリーヴェイズ

私がピックアップしたいのは、ブラストワンピースよりもコチラ。

関東馬なのに、関東の競馬場でほとんど走っていなかったり、王道路線のレースにあまり出てこなかったりと、『どんな馬か掴みどころのない』イメージを持っている方もいらっしゃるかもしれません。

近年のノーザンFによく見られる、俗に“有力馬の使い分け”と呼ばれるレース選択で、裏街道を歩むことが多かったんです。一昨年の春のクラシックでも、賞金的には出走できた皐月賞を見送って、京都新聞杯を使ったりとか。

前走で有馬記念ではなく、香港ヴァーズを使ったのも戦略の一環。しかし、蓋を開けてみればラッキーライラックを3馬身半差も下す快勝でした。勝負どころから動ける機動力もあります。

ドバイへ遠征するも使えなかったという誤算があり、レース間隔は大きく空いたものの、それで嫌われるのであればかえって妙味と言えるかもしれませんよ!



調教にこそレースへのヒントあり
『調教マル特ホース』
<6月26日(金)更新>


分析班・水谷

レース前の調教は、各馬の状態の良し悪しを見極めるバロメーター。今日は、WORLDの情報筋からの報告を元に、“調教“”を深く掘り下げてみよう。実は、レースごとに“結果に直結しやすい調教パターン”というものも存在するぞ!

宝塚記念・近年の好走馬から見る
“ガチで走る”調教パターン

・宝塚記念の舞台は『持続力』が大事
・つまり、“坂路”での調教がレースに直結!

近5年の3着以内馬14頭(香港馬除く)中、10頭が、中間の調教において“坂路”で複数回時計を出している馬

それ以前でも、ゴールドシップやアーネストリーといったリピーターが坂路組だったことからも関連性の高さを裏付ける。なぜ、坂路組が好走するのか?


その理由は宝塚記念が行われる舞台に関係している。阪神芝2200m(内回り)は、1年に10度も行われることが少ない希少な施行条件。

端的にいえば、芝2000m(内回り)のコースから、スタート地点が1F下がっただけ。しかし、同じように内回りコースを1周するコースでも、その性質は似て非なるものがある

スタートから1コーナーまでは525mと距離があり、まずは下り坂でスピードが付きやすいところに、ゴール前の上り坂。1コーナーを回ると一時ペースが落ち着き、後半にかけて内回りコースで長く脚を使う競馬が求められる。

一旦流れが落ち着くこともあり、前付けして凌ぎ切れるスタミナのあるタイプが優位。渋った馬場でハイペースともなれば別ではあるものの、先行力と持続力が求められ、差し一手のクチには簡単なコースとはいえないのだ。


分析班・水谷

前置きな長くなってしまいました。上記のコース傾向からイメージしていただくと、ピンと来る方も多いかもしれませんね。

ズバリ、「タメて伸ばす」コースよりも、「一定速度を持続させる」ことに特化する坂路調教が効果的なのです。


今年の宝塚記念
中間の調教で坂路を使用した馬

  • アドマイヤアルバ
  • カデナ
  • キセキ
  • グローリーヴェイズ
  • サートゥルナーリア
  • スティッフェリオ
  • ダンビュライト
  • トーセンカンビーナ
  • ブラストワンピース
  • メイショウテンゲン
  • モズベッロ
  • レッドジェニアル
  • ワグネリアン
  • その中でも“坂路の比重が大きい馬”あるは“坂路で強い内容を消化してきた馬”を重視したい。

調教マル特ホース①

サートゥルナーリア

厩舎:角居勝彦
騎手:C.ルメール
戦績:6-1-0-2

調教は文句ナシ!惚れ惚れする内容

現役屈指の能力を有していることはご存知だろうが、それは調教でも同じ。とにかく1週前のCWは絶品ともいえる動きを披露。最終追い切りは坂路で、助手騎乗で軽く仕掛けられた程度に留めているが、4F51.3-36.8-23.9-12.2秒で駆け上がっている。

2度の敗戦時は1週前、当週ともにCWだったが、傾向を踏まえたのか、最終追い切りはここ2走と同じく坂路での仕上げというパターンも好感。常々言えることだが、この馬については追い切りの映像だけ見ていると否応なく中心視せざるを得なくなるほど、動きは絶好だ。



調教マル特ホース②

キセキ

厩舎:角居勝彦
騎手:武豊
戦績:4-4-5-9

初めての坂路主体追い。一変なるか

今回はデビュー以来、初めて最終追い切りで坂路を使用してきた。元ジョッキーの担当助手が騎乗し、単走で追われて4F51.1-37.4-24.8-12.7秒を計時。坂路向きのストライドではないため、僚馬のサートゥルナーリアと比較しても終いは要したが、調教パターンを変えてきたこと、最終追いまでしっかり追われていることは好感だ。

もともと坂路とコースを併用するメニューで乗り込み量は豊富。そこは従来どおりなのだが、ここ数戦でコントロールの難しさを覗かせているためか、この中間は鞍上の指示に従えるよう工夫をこらしてきているという。

前述の通り、坂路を使うことが多い馬の好走が目立つレースではあるが、昨年のリスグラシュー、一昨年のミッキーロケットと坂路で51秒台の速い時計をマークしていたことも共通するところ。幾らかセーブしながらの調整を強いられた前走、2走前比べても攻めの姿勢が窺える今回は反撃ムードが漂う。


『前走ワケアリ敗戦で妙味倍増!』
レース分析班が明かす注目穴馬
<6月26日(金)更新>

【“負け方”に大事なヒントあり】
一般的に、人気になりやすい馬は『直近で勝っている馬』『馬柱で良い着順が並ぶ馬』。裏を返せば、『前走で負けた馬・着順が悪い馬』はそれだけで人気の盲点になりやすいもの。

しかし、「負けに不思議の負け無し」という格言もあるように、全ての敗戦には必ず理由がある。中には、次のレースに繋がるような敗戦も……。ココでは、常日頃からレース映像を何度も見返し、次なるヒントを探し当てることに魂を燃やすレース分析班より“前走で負けた馬”から注目すべき情報馬をピックアップ!


前走敗戦組からの注目馬

キセキ

厩舎:角居勝彦
騎手:武豊
戦績:4-4-5-9

【前走成績】
天皇賞・春6着(3番人気)
・騒がれたゲート難は克服
・道中での進出は「作戦ではなく諦め」

昨年は1番人気に推されながら覚醒したリスグラシューに阻まれ勝利を逃した宝塚記念。今年は伏兵扱いになっているからこそ、一発を狙う乗り方で復活の勝利を狙う。

天皇賞・春では課題とされていたスタートを完璧に決めてスムーズに3番手へ。序盤はファンも関係者も「これなら勝ち負けになる」と目を輝かせていたに違いない。

ところが、1周目のホームストレッチでダンビュライト、スティッフェリオを離れた外から交わして一気にハナへ。レース後に乗っていた武豊騎手自身が「スタンド前に来るとスイッチが入ってしまった。あそこで我慢できなかったのがもったいなかった。この馬はやはり自身との戦いだね。あのまま2、3番手で収まっていれば……」と悔やんでいたように、あれは作戦ではなく、抑えが利かなくなって諦めて行かせたものだった。

今回の巻き返しのカギは昨年も2着に好走している宝塚記念、2200mでのレースになること。情報筋は「確かにGⅠ勝ちは菊花賞だけど、良い時の走りやこの春の負け方を見ても明らかに今のキセキは中距離馬。2戦続けてああいう負け方をしたからこそ、今回の距離で大きくパフォーマンスを上げるはずだよ」と語る。



週末は、
コレさえ読めば新聞要らず!

WORLDでは6月27日(土)夜から
『GI出走馬・直前情報』をサイト内で公開!

過去の傾向や好走データを分析した後は、今年の出走馬が『どのような過程で出走して』『関係者がどのような感触・本音を抱いているのか』が大事。スポーツ紙・専門紙とは一線を画する情報力を有するWORLDの真骨頂はココからです!

サイト内では、メンバー登録をしていただいている方限定で、レース前日夜から、有力馬の今回の裏話・中間の過程を網羅した『重賞有力馬事前情報』を、そして当日には『最終決断(推奨買い目)を、それぞれお送りしております。ぜひとも、馬券の参考になさってください!




PAGE TOP