【秋華賞2024予想】ステレンボッシュ・チェルヴィニアの2頭で本当に堅い?波乱ならその主役は!?《最終更新》土曜の傾向と馬場情報
二冠か?波乱か?今年の秋華賞の見どころポイント
大好評の重賞攻略コンテンツがリニューアルされました。今週から進行を担当するハルカです。よろしくお願いします。
今週は牝馬の三冠目、秋華賞を分析していきましょう。
大西直宏です。私も積極的に参加しますので、皆さんどうぞよろしくお願いします。
秋華賞はフルゲートには届きませんが、楽しみなメンバーが揃いましたね。
土曜の傾向と馬場情報⇒
秋華賞 GⅠ
10/13(日) 京都芝2000m
出馬表
馬番 | 馬名 | 性齢 | 斤量 | 騎手 |
---|---|---|---|---|
1 | ホーエリート | 牝3 | 55 | 北村友一 |
2 | ミアネーロ | 牝3 | 55 | 津村明秀 |
3 | クイーンズウォーク | 牝3 | 55 | 川田将雅 |
4 | タガノエルピーダ | 牝3 | 55 | 団野大成 |
5 | チェルヴィニア | 牝3 | 55 | ルメール |
6 | ラビットアイ | 牝3 | 55 | 横山典弘 |
7 | チルカーノ | 牝3 | 55 | 鮫島克駿 |
8 | コガネノソラ | 牝3 | 55 | 丹内祐次 |
9 | アドマイヤベル | 牝3 | 55 | 横山武史 |
10 | ボンドガール | 牝3 | 55 | 武豊 |
11 | ランスオブクイーン | 牝3 | 55 | 松山弘平 |
12 | ラヴァンダ | 牝3 | 55 | 岩田望来 |
13 | クリスマスパレード | 牝3 | 55 | 石川裕紀人 |
14 | ステレンボッシュ | 牝3 | 55 | 戸崎圭太 |
15 | セキトバイースト | 牝3 | 55 | 藤岡佑介 |
まず最初に出走予定の馬の中から、上位人気に支持されそうな馬について詳しく見ていきましょう。
前走時に「イイ状態で出走して勝ったのか」「実は、良くない状態だったのか」「関係者は自信があったのか・なかったのか」など。スポーツ紙・専門紙ではあまり取り上げられませんが、大事なポイントになりますよ!
情報競馬のプロフェッショナル、『匠』チームから注目ポイントをお伝えする【匠のウマいい話】も必見です!
- チェルヴィニア
- 前走:オークス1着
- 木村厩舎(美浦)
- ルメール騎手予定
オークス馬の直行ローテに不安なし
今年もオークス馬が直行するローテーションですね。オークスを勝つような馬は将来性が非常に高く、トライアルをひと叩きしてここを本気で狙う陣営は減少しています。むしろ、ここを叩き台にして古馬との戦いを視野に入れるのが一般的です。ノーザンFの馬なら、その傾向が特に顕著です。
チェルヴィニアについては、早い段階から「秋華賞直行」を表明しており、木村厩舎のもう一頭の看板馬、レガレイラは「ローズSを叩いてエリザベス女王杯」というローテで使い分けが決定されています。(主戦のルメールに合わせた使い方)
今年のオークスのレベルについては、正直に言うと例年ほど高くないと感じます。しかし、それでもダービーより速い決着でしたし、この馬の2歳時のパフォーマンスから見てもGⅠ級であることは明白です。同世代の牝馬の中では最上の能力を持つ馬であることは間違いないでしょう。仕上がりさえ問題なければ、当然首位の有力候補です。
チェルヴィニアが勝てば2年連続で直行したオークス馬の勝利となる
近年、秋華賞を迎えるにあたり、社台外厩経由での臨戦が効果を見せています。特にノーザンF天栄を経由した馬たちが2018年のアーモンドアイや2021年のアカイトリノムスメといった実績を残していますね。
これらはいずれも国枝厩舎の管理馬ですが、木村厩舎もイクイノックスをはじめ、ぶっつけ本番での勝利実績が豊富なので、この臨戦に不安は感じません。
- ステレンボッシュ
- 前走:オークス2着
- 国枝厩舎(美浦)
- 戸崎騎手予定
栗東滞在で仕上げる国枝厩舎
ステレンボッシュは、チェルヴィニアと同様にオークスから直行の予定です。国枝厩舎は関西圏のレースに出走する際、栗東に滞在することが多く、ステレンボッシュも天栄から栗東入りしてレースに備えています。
この馬は桜花賞との二冠を狙う立場にありますが、一連の戦績を振り返ると、チェルヴィニアとの能力差はほとんどありません。よって、単勝オッズはほぼ互角になると予想しています。
オークスの回顧でも触れましたが、当日はパドックで少し細く見えました。返し馬でもハミの取り方がスムーズでなく、少し気持ちが入りすぎている印象を受けました。もしかすると、当時はほんの少しピークを過ぎていた可能性も考えられます。そのため、立て直した効果はかなり大きいのではないでしょうか。
桜花賞も阪神JF以来の放牧明けだったステレンボッシュ
美浦の名伯楽・国枝厩舎は、2026年2月末で解散が決まっています。そのため、チャンスのあるGⅠレースでは「すべて勝つ」という意気込みが感じられます。スタッフのモチベーションも非常に高いです。
特に牝馬クラシックにおいては、アパパネやアーモンドアイといった2頭の三冠馬を輩出しており、牝馬の扱いに関しては現役でも屈指の技量を誇っています。過去5度の連対実績を持つ秋華賞では、国枝厩舎から目が離せません。
- クイーンズウォーク
- 前走:ローズS1着
- 中内田厩舎(栗東)
- 川田騎手予定
2強に迫れるか、力差を埋める一戦
ローズSで始動したクイーンズウォークは、500キロを超える馬体がさらに充実し、春よりもムチムチとした印象が強まりました。馬体だけで見れば、同世代の中でもトップクラスの存在です。ローズSの勝因は、相手関係に恵まれたことと展開が向いたことでしたが、勝ちっぷりも見事で、さすがオークスで見せ場を作った馬という貫禄を感じました。
前走は「八分の仕上げで本番に備えている」とのことで、秋華賞でも当然上位候補になるでしょう。注目すべきは、オークスで先着を許した2頭(チェルヴィニアとステレンボッシュ)が直行で挑む中、その力差がどこまで縮まっているかという点です。
春二冠とも着外に敗れたクイーンズウォークは一矢報いることが出来るか?
川田クンは「体の芯が強くなり、体幹がしっかりしてバランスが良くなった」と、ひと夏越えての成長を認めるコメントや。馬体や雰囲気からもその成長ははっきり見て取れるな。
それより、この馬にとっての課題は、京都芝2000mの内回りコースやな。500キロ超えの大型馬で、小回りを一瞬の脚で抜けるタイプちゃうから、4コーナーの勝負どころをいかにスムーズに運べるかがカギになるはずや。
まずは1週前段階での注目馬3頭を紹介しました。ココで紹介した以外にも 魅力的な馬も多く、楽しみなメンバー構成になりそうです。
水曜日以降は『的中を引き寄せるマル特データ』や『匠』チームの注目情報チェック馬などを紹介しますのでさらに深くレースを分析していきましょう!
金曜の枠順確定後にはコース徹底解説や、出走メンバーを踏まえた展開予想もお伝えしますよ!
今回もサイン派のスタッフ吉田がデータや時事ネタにまつわるサイン馬券をご紹介します。
競馬ファンなら、これまでにもレースが終わってみたら『実はそうだったのか!』と隠れたサインやジンクスに気付いた経験はあるのでは?
そのままマル乗りするかどうかは別にしても、こんなデータやジンクスも知っておいて損はないハズです。
ぜひ最後までご覧下さい!
今週の注目サイン
レース開催日に来場する人物は要注意!
(10月10日)
前回は「キャットファイト」をサイン馬に指名した。(※キャットファイトは出走回避となりました)今週はGI「秋華賞」だがサイン的なモノはあまり見当たらない。今回は少し見方を変えて攻めてみたい。人気になりそうな出走予定馬の戦歴を見渡すと、とある3頭のレース結果が気になった。それが『クィーンズウォーク』と『ミアネーロ』と『ボンドガール』だ。
まずは「クィーンズウォーク」だが過去6戦して5回6枠の馬が馬券に絡んでいる点。2戦目で自身が勝ち上がった時だけ6枠が途切れている。今回、人気や勝ち負け関係なく『6枠』の馬には注目したい。
次の「ミアネーロ」は過去5戦して4回7枠の馬が馬券に絡んでいる点。コチラも偶然だが2戦目で途切れている。今回、人気や勝ち負け関係なく『7枠』の馬には注目したい。
最後の「ボンドガール」は過去6戦して4回1枠の馬が馬券に絡んでいる点。しかし、コチラに関しては1枠に1~3番人気の馬が入った時のみ馬券に絡み、人気薄の場合には馬券に絡まない傾向がある。
まとめると今回はこの3頭が出走した場合、『6枠』と『7枠』には無条件で注目し、またレース当日、1~3番人気の馬が『1枠』に位置した場合には要注意だ。
(10月06日)
それでは簡単に毎日王冠のサイン回顧をお話しよう。勝ったのは1番人気ルメール騎乗の「⑪シックスペンス」。2着は4番人気岩田誠騎乗の「②ホウオウビスケッツ」。3着は5番人気西村淳騎乗の「⑭エルトンバローズ」と人気サイドの決着に…。
サイン的には、正直完敗と言っていい。辛うじてサイン馬⑫ヨーホーレイクの隣に位置したシックスペンスが勝ったぐらい。残念ながら次週のGI秋華賞で巻き返したい。
さて、話を戻して今年で29回目を迎える「秋華賞」。今年も京都での開催となるがレース当日京都競馬場に来場するのがMBSラジオの番組主催でTHE RAMPAGE陣さん&武知海青さんの2名。レース終了後にはトークショーも行なわれる。
直接、競馬に関係するヒントは薄いものの、所属する「THE RAMPAGE」の意味は「暴れ回ること」とある。牝馬のGIには相応しいようなイメージは無いものの1頭だけ近いイメージの馬がいる。それが『キャットファイト』だ。
そこにヒントがありそうだ。直接の意味は「女性同士の取っ組み合いの喧嘩」。海外では女同士の素手の戦いを見せるエンターテイメント性の高い格闘技の興行試合なども行なわれているが、日本では「女子プロレス」を連想させる。ならば『キャットファイト』をサイン馬に指名してレース当日は対角位置、特に両隣には注意したい。(続く)
※続きは出走メンバー確定後に更新しますのでお楽しみに!
結論
今年の気になるサイン候補
- ★『キャットファイト』をサイン馬に指名してレース当日は対角位置、特に両隣には注意したい。(※キャットファイトは出走回避となりました)
- ★まとめると今回はこの3頭が出走した場合、『6枠』と『7枠』には無条件で注目し、またレース当日、1~3番人気の馬が『1枠』に位置した場合には要注意だ。
今日はデータをもとに、過去の秋華賞で好走した馬の特徴を掘り下げてみましょう。
秋華賞が行われる京都内回りは、直線が短く戦略が重要なトリッキーなコースです。この独特なコース形状は、特定の傾向を生み出す要因にもなっています。
的中テクニック1
「将来有望な馬を見極める重要なレース」
未来のスター候補になれる馬を狙うべし!
最初にここ10年の秋華賞優勝馬を見てみましょう。
2023年 リバティアイランド
2022年 スタニングローズ
2021年 アカイトリノムスメ
2020年 デアリングタクト
2019年 クロノジェネシス
2018年 アーモンドアイ
2017年 ディアドラ
2016年 ヴィブロス
2015年 ミッキークイーン
2014年 ショウナンパンドラ
過去の優勝馬を見ると、秋華賞を制した馬の多くが古馬になっても中距離GⅠ路線で活躍していることがわかります。ジェンティルドンナやアーモンドアイ、クロノジェネシスといった年度代表馬クラスも出現しています。
このことから、秋華賞は「将来有望な馬を見極める重要なレース」と言えます。特に、翌年の中距離路線で主役を務めるような素質馬を見つけることが、勝ち馬を選ぶ上で重要なポイントとなります。
今年はオークス上位2頭の素質が抜きん出ていて、その馬体やフットワークからも将来の牝馬路線の中心になる可能性が高いです。この2頭のどちらが先にゴールするか、注目したいですね。
的中テクニック2
「上がり最速の末脚を持つ馬に注目」
勝負は後半!京都の秋華賞はタフな差し脚が決め手
次に、京都開催で行われた過去10年の前後半1000mの通過タイムを比較してみましょう。
【京都開催での前後半】
2023年 61.9-59.2( 2.7)
2020年 59.4-61.2(▲1.8)
2019年 58.3-61.6(▲3.3)
2018年 59.6-58.9( 0.7)
2017年 59.1-61.1(▲2.0)
2016年 59.9-58.7( 1.2)
2015年 57.4-59.5(▲2.1)
2014年 58.0-59.0(▲1.0)
2013年 58.9-59.7(▲0.8)
京都競馬場での秋華賞は、前半が速く後半に時計が掛かる展開が多いです。スタートがスタンド前ということで大歓声に入れ込みやすく、また内回りコースということで騎手の意識が前掛かりになる傾向があります。
これまで秋華賞で逃げ切り勝ちがないのも、先行勢にとってプレッシャーの掛かる流れになりやすいためです。
昨年は想定外のスロー展開になりましたが、それでも上がり最速の馬が連対する傾向が続いています。【上がり最速の差し馬】に注目すべきレースと言えるでしょう。
秋華賞は瞬発力が問われるため、ディープインパクト産駒が特に相性の良いレースとして知られています。ディープ産駒無き後は、キンカメ系(ドゥラメンテやルーラーシップなど)も好走しており、母父がキンカメ系持ちの馬にも注目ですね。
的中テクニック3
「オークス直行組がトレンド」
トライアル不要?春からの成長度が秋華賞で勝負を分ける!
近年のGⅠレースでは、トライアルを挟まず直行するローテーションが主流になってきています。秋華賞も例外ではなく、2018年のアーモンドアイ以来、この傾向が強まり、近6年で5勝を挙げています。
トライアルを使う組のほとんどが、賞金面が足りずに優先権を獲るためにそこで仕上げる必要があり、賞金上位組は無駄な一戦を使わずに済むために『余力』という点でアドバンテージが大きいですね。
注目すべきポイントは春(特にオークス)と比べて、馬体がどれだけ成長しているかです。近年の勝ち馬はほとんどが10キロ以上馬体を増やしており、成長力が問われるレースです。
2023年
リバティアイランド+10キロ
2022年
スタニングローズ +14キロ
2020年
デアリングタクト +14キロ
2019年
クロノジェネシス +20キロ
2018年
アーモンドアイ +14キロ
2017年
ディアドラ +12キロ
馬体については、木曜日にJRAのホームページで「調教後の馬体重」が発表されるので、二桁増があるかどうかをチェックしてみて下さい。
木曜は『匠』チームから、前走時に注目すべき情報が入っていた馬を取り上げてもらいます。
前走時に陣営がどんな思惑で使っていたのか、そして今回はどんな話をするのか、一連の流れを「線で見る」ことは非常に大事ですね。
前走時の情報の中に、ここを使ってきた本当の意味や狙いが隠れている場合もありますよ。
匠の注目馬1
- アドマイヤベル
- 前走:オークス9着
- 加藤征厩舎(美浦)
- 横山武騎手予定
- 戦績:2-1-1-1
前走について
ノンコノユメで勝ったフェブラリーS以来のGⅠ制覇へ向けて、陣営も鼻息を荒くしていたオークス時。師は「間隔も詰まってるので在厩調整&軽めだけど、それを見越して調整してきたので状態面は全く問題ない。具合はまた良くなっているし、走りに弾みが出て瞬時に反応できるようになってきているよ」と充実ぶりに手応えを感じていましたが、結果は9着止まり。春の時点では一線級とは力の差があったと見るべきかもしれません。
今回の見どころポイント
この馬もオークスからの直行です。オークスでの上位馬との差は1秒ですが、この程度なら夏の成長次第で逆転が不可能な数字ではありません。タケシくんも「距離も2400mよりは2000m向き」と話しているので、前走だけで見限るのは禁物です。ただ、欲を言えば、右回りが未経験なので、紫苑Sを使っても良かったかなとは思います。
匠の注目馬2
- タガノエルピーダ
- 前走:ローズS4着
- 斉藤崇厩舎(栗東)
- 団野騎手予定
- 戦績:2-0-1-3
前走について
夏の間は休養に当てて、斉藤崇師も「体が大きくなって、良い夏を過ごせた」と言うてはったように、確実に馬は成長しとったんや。中間の調教でも順調に仕上がってきとったし、僚馬との併せ馬でも余裕を感じさせる動きやったなぁ。
せやけど、本来乗る予定やった団野がまたしても遅刻癖でやらかしてもうて、急遽乗り替わりや。これが今回の走りにどんな影響が出るか気になるとこやな…。
今回の見どころポイント
ローズSでは2列目集団の先行付近がいわゆる「勝ちポジ」で、そこで追走しながら直線の叩き合いで差し負け。上がりの速さに限界があるタイプに感じられるので、少し乗り方を工夫する必要がありそうです。乗り慣れた団野クンに手が戻るのはいいですが、彼はレースではマイルまでしか騎乗していないので、そこがどうでるかでしょう。
匠の注目馬3
- ボンドガール
- 前走:紫苑S3着
- 手塚厩舎(美浦)
- 武豊騎手予定
- 戦績:1-3-1-1
前走について
秋華賞出走に関して賞金的な心配は一切ないけど、あえて紫苑Sに出走を決めた背景には、距離克服への強い意図がありました。クイーンSで初めての1800mを使い「コーナー4つは問題ない」と鞍上が語り、あとは2000mを経験させるのが狙いでした。「今回の結果次第では再びマイル路線に戻る可能性もある」と話していただけに、距離にメドが立ったのは収穫でしょう。
今回の見どころポイント
スタートが遅いのがネックですが、あまり出し過ぎても折り合いを欠く懸念があります。見た目にも乗り難しいタイプに見えるので、同じジョッキーが継続で乗れるのはいいこと。ユタカくんも2度続けて後方から差す競馬に徹しただけに、おそらく今回もそういう騎乗で一発を狙ってくるでしょう。
金曜は大西さんが「自分で乗ってみたい穴馬」を1頭ピックアップします。元乗り役ならではの着眼点はさすがと思わされます。
注目を集める人気馬を相手に、僕だったらどう乗って一発を狙うか?その考えや戦略をお伝えしたいと思います。
レースの見解
京都の内回り2000mは、直線が短く、先行馬が有利になることが多いです。もし上位人気馬が後方で牽制し合う展開になれば、前にいる馬がそのまま残る展開も十分考えられますね。
僕自身、2003年の秋華賞で人気薄のマイネサマンサに騎乗し、強気に逃げる競馬で僅差の5着に食い込みました。あと50~100mくらいまでは先頭をキープし、ここで三冠を達成するスティルインラブを慌てさせることができたのも、内回りコースをうまく生かしたからこその結果だと感じています。
あの時の経験からも、この舞台では常に逃げ・先行馬に注意が必要だと感じていますし、一発穴を開けるなら、そういう騎乗をした時ではないでしょうか。
今年の展開はセキトバイーストが逃げて、クリスマスパレードやコガネノソラが前につける隊列を想定しています。この3頭の先行なら、ハイペースは考えにくく、淡々としたペースを刻めば前残りも十分考えられます。
大西直宏が乗りたい穴馬
この3頭(セキトバイースト、クリスマスパレード、コガネノソラ)はいずれもが穴候補になりえますが、僕が乗りたいのはコガネノソラ(牝3歳)です。小回り向きの機動力があり、立ち回りが非常に上手な馬。前走のクイーンSでは斤量51キロの軽量を生かしせたのもありましたが、古馬の重賞馬たちを抑えての勝利は評価に値します。
僕がこの馬に乗るのなら、逃げ馬の後ろの2番手のインポケット、セキトバイーストが大逃げなら2列目集団の先頭あたりで騎乗するでしょうね。丹内クンもおそらく同じようなイメージを抱いていると思います。
その丹内クン。今年はキャリアハイの勢いで勝ち星を重ねています。21年目のベテランながら、これまでGⅠ勝ちはありませんが、ここで初GⅠ制覇を狙うモチベーションは非常に高いでしょう。同期の津村クンが春に悲願の初GⅠ制覇を収めたばかりですから、「今度は自分の番だ」という意識は強いはずです。
このコンテンツでは今回の舞台となるコースを騎手目線で大西さんに解説して頂きます。
土曜の競馬終了後には、その週の傾向と最新の馬場状態分析をお届けします。お楽しみに!
秋華賞GⅠ
レースコース解説
京都芝2000mは、昔から「トリッキーなコース」と評されています。まずスタートしてから1コーナーまでの距離が短く、ポジション争いが激しくなるため、序盤からペースが速くなることがよくあります。もちろん、頭数や出走馬の脚質によって展開は変わりますが、多頭数のレースではその傾向が一層顕著です。
最大のポイントは、328mという短い直線。春の二冠が行われた阪神外回りや東京に比べて直線が短いため、早めに仕掛けるケースが多くなります。さらに、直線に入る前の3~4コーナーは急坂を下る構造になっており、その勢いで4コーナーでは外に膨らむ馬が続出することも。このように、レースの行方を左右する要所が多く、ジョッキーにとっても乗りこなしが難しいコースです。
直線は328mと短く、昔から「トリッキーなコース」と言われる
■馬場状態と時計の出方
開幕週の馬場を振り返ると、時計は例年通り速くなりやすいコンディションでした。良馬場なら通常よりも2秒ほど速い時計が出ると考えて良いでしょう。
京都で行われた秋華賞は、これまで馬場が渋りがちで時計がかかることもありましたが、今年は雨さえ降らなければ、2014年や2015年のように速い決着が予想されます。具体的には、想定タイムは1分57秒台が出る可能性が高いと見ています。(天候や風の影響があるので、土曜日に改めて追記します)
■秋華賞の有利なポジション
秋華賞は歴史的にハイペースになり、差し馬が決まりやすい傾向があるレースですが、今年は少し様子が違いそうです。上位人気馬の多くが差しに構えるスタイルで、出走馬の中に絶対的に逃げなければならないタイプが見当たらないのがポイントです。
特に2~3番手に位置する馬の騎手がペースを左右しますが、そこに収まりそうな騎手の性格を考えても、ペースが極端に速くなることはなさそうです。そうなれば、先行馬がスローな展開を利用して粘り込む可能性が高まります。今年の秋華賞は、逃げ・先行馬に注目するべきでしょう。総じて、中団より前で位置取りできる馬が有利と考えています。
勝負所の4コーナーで有利なポジションにいるのは?
土曜の傾向と馬場情報
■2秒近く速い馬場、距離ロスを抑えたい
土曜の京都では芝のレースが5鞍行われました。内回りと外回りでレースの性質は異なるものの、共通して言えることは「馬場の傷みが少なく、時計がかなり速い」という点です。
特に注目すべきは、秋華賞と同じ内回り2000mで行われた2歳新馬戦で、タイムが2分00秒7と速い決着でした。前後半のラップは62.3-58.4、ラスト3Fもすべて11秒台でフィニッシュで、上がりが掛かっているという印象はありません。
通常、2歳新馬と3歳GⅠでは3秒ほどのタイム差があるため、秋華賞本番では少なくとも1分58秒を切るような時計が想定されます。
また、外回り1800mで行われた古馬3勝クラスでは、1分44秒0という走破タイムが記録されており、これは基準タイムよりも約2秒速いタイムです。現在の馬場は、2秒近く速く時計が出る状態と見てよいでしょう。
脚質に関しては、展開次第で左右される部分もあるため一概には言えませんが、速いタイムが出る場合、距離ロスは避けたいところです。ロスなく最短距離を回れる馬が有利であり、最後方から外を回して追い込むスタイルでは、よほど展開が向かない限り厳しいレースになるでしょう。
厳選に厳選を重ねた3頭で獲りましょう!
今回、初めてご利用の方に限り!レース当日には、ダービージョッキー大西直宏が騎手目線で見抜いた【絞りに絞った厳選3頭】を特別無料でご覧いただけます!
大西直宏
1997年ダービージョッキー
1980年に騎手デビュー。1997年にはサニーブライアンで皐月賞と日本ダービーの二冠を達成したのをはじめ、2004年にはカルストンライトオ騎乗でスプリンターズS制覇。通算500勝以上をマーク。