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【日本ダービー2023予想】牡馬も二冠?逆転は?それとも別路線組?《最終更新》ダービーJ大西直宏の注目穴馬



日本ダービー2023予想
毎日3分読むだけで分かる!

  • ・週の始めは有力馬の特徴や戦績をチェック
  • ・意外なデータ満載の"サイン馬券"で浮かび上がる馬は?
  • ・日本ダービーの過去データを洗う!
  • ・中盤~週末は具体的な推奨馬を公開!

WORLD
北野シズカ

皆さん、こんにちは!WORLD競馬WEBで社台グループの情報を専門にしている北野シズカです。

いよいよ今年も競馬の祭典・日本ダービーがやってまいりました。この世代に生まれた7636頭の頂点を勝ち取るのは一体どの馬でしょうか。1週間ジックリと時間をかけて検討していきましょう!




日本ダービー2023予想
出走馬/枠順確定
<5/25(木)更新>


日本ダービー(GⅠ)
5/28(日) 東京芝2400m


馬番 馬名 性齢 斤量 騎手
1ベラジオオペラ牡357横山和生
2スキルヴィング牡357ルメール
3ホウオウビスケッツ牡357丸田恭介
4トップナイフ牡357横山典弘
5ソールオリエンス牡357横山武史
6ショウナンバシット牡357Mデムーロ
7フリームファクシ牡357吉田隼人
8メタルスピード牡357津村明秀
9グリューネグリーン牡357石川裕紀人
10シャザーン牡357岩田望来
11ハーツコンチェルト牡357松山弘平
12タスティエーラ牡357レーン
13シーズンリッチ牡357戸崎圭太
14ファントムシーフ牡357武豊
15ノッキングポイント牡357北村宏司
16パクスオトマニカ牡357田辺裕信
17ドゥラエレーデ牡357坂井瑠星
18サトノグランツ牡357川田将雅





日本ダービー2023予想
有力馬紹介&WORLD事前チェック
<5/21(日)更新>


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北野シズカ

まず最初に、日本ダービー2023に出走予定の馬の中から、上位人気に支持されそうな馬について詳しく見ていきましょう。

前走時に「イイ状態で出走して勝ったのか」「実は、良くない状態だったのか」「関係者は自信があったのか・なかったのか」など。スポーツ紙・専門紙ではあまり取り上げられませんが、大事なポイントになりますよ!


前走:皐月賞1着

ソールオリエンス


手塚厩舎(美浦)
横山武騎手予定
戦績:3-0-0-0

皐月賞を無敗で制して3戦全勝。内の傷みが目立つ馬場コンディションにおいて1枠1番は大きなビハインドで、ちょうど昨年のダノンベルーガが「内の馬場を通ったことで負けた」ということが話題になったが、それと同じ不安を感じていたファンも多かったはず。しかし、今年は前が飛ばすことで「後ろのポジションのほうがむしろ良い」という展開になり、一番馬場のいい外を通して一気差しがハマった。

確かに展開と乗り方がハマったのが一番の勝因ではあるものの、突き抜ける時の脚は見事のひとこと。他の馬と比べて1秒の上がり差が付けば、それはもうポテンシャルが抜けていると見てもいいかもしれない。粗削りだった馬が時間の経過とともに成長してレースも覚えてくれば、今後更にパフォーマンスを上げてきそうだ。

【WORLD分析班チェック】
鞍上は2年前の無念を晴らせるか

3戦3勝で皐月賞を制し、ダービーでは最有力候補という立場に。横山武は2年前のエフフォーリアの無念を晴らせるかどうか、ここが大きな山場になる。GⅠウィークの横山武の騎乗馬(特に芝)もチェックしておきたい。馬場読み準備が多くできているのが望ましい。




前走:青葉賞1着

スキルヴィング


木村厩舎(美浦)
ルメール騎手予定
戦績:3-1-0-0

皐月賞3着馬に乗らず、青葉賞優勝のこちらを優先。このことからもルメールが惚れ込んでいるのが分かる。11月の未勝利を勝った時からダービーを意識し、2月のゆりかもめ賞を制した時点でダービープランがハッキリと現実化。そして青葉賞は余力残しで勝ち切り、ここまで陣営の青写真通りに運んできた。東京2400mで2勝、いずれも速いタイムに対応して圧勝なのだからダービーを意識したくなるのも当然だろう。

青葉賞からダービーを勝った馬はいないが、京成杯から直行したソールオリエンスが皐月賞を勝った程度の皐月賞戦線(王道路線の馬がだらしない)であれば、もしかするとこの馬が「青葉賞の呪縛」を解くかもしれない。

【WORLD分析班チェック】
Teamイクイノックスで昨年のリベンジなるか

天栄・木村・ルメールと言えばイクイノックスと全く同じチーム。そのイクイノックスは秋に快進撃を続け年度代表馬に輝く活躍を見せたが、やはりダービーを勝てなかったことは陣営にとっても大きな後悔になっている。その鬱憤をこの馬にぶつけて栄冠奪取に挑む。




前走:皐月賞2着

タスティエーラ


堀厩舎(美浦)
レーン騎手予定
戦績:2-1-0-1

皐月賞は後方待機馬が上位台頭したが、先行していた中では唯一踏ん張ったのがこの馬。展開面を考えたらだいぶ強い競馬をしている。前の先行馬を見ながら中団前で追走し、勝負所も早めに動いて先頭。いわゆる横綱相撲を取っており、これで差されてしまったら仕方ないという内容だった。

松山の騎乗には100点満点を与えていいが、今回は更に可能性を求めてレーンにスイッチ。これがプラスと出るかは分からないが、厩舎としてもどうしても勝ちたいという意思の表れだろう。そのレーンとは中間コンタクトを取っており、「馬も人もハッピー」と好感触を得ている。DDSPの症状も見られず順調そのもので、いい状態で出走ができそうだ。

【WORLD分析班チェック】
東京よりも中山向きの評価はある

脚質的に切れ味よりも持続力が武器なだけに、以前から「東京より中山向き」と評されることが多かった。よって皐月賞を狙って弥生賞→皐月賞のローテを組んで勝ちに行ったのは事実。父サトノクラウンは3歳以降、東京コースで③⑰⑭②⑩⑨着と勝ち星がない。それどころか二桁大敗も多く、やはりコース適性はやや信頼度が低いかもしれない。


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北野シズカ

まずは1週前段階での注目馬3頭を紹介しました。ココで紹介した以外にも 魅力的な馬も多く、楽しみなメンバー構成になりそうです。水曜日以降は過去のデータや、週中の情報に基づいた注目馬をピックアップしていきましょう!




日本ダービー2023予想
知ってそうで知らなかったサイン馬券
<5/25(木)更新>

今回もデータや時事ネタにまつわるサイン馬券をご紹介します。

競馬ファンなら、これまでにもレースが終わってみたら『実はそうだったのか!』と隠れたサインやジンクスに気付いた経験はあるのでは?

そのままマル乗りするかどうかは別にしても、こんなデータやジンクスも知っておいて損はないハズです。
ぜひ最後までご覧下さい!


信じるか信じないかはアナタ次第?
意外なデータ満載の"サイン馬券"をチェック!

  • 90回目の節目のダービーに相応しい馬とは?

(5月25日)
ダービーデーに向け様々なイベントも行われるがレース当日にはJRA年間キャラクターの「長澤まさみ」さんと「見上愛」さんが来場しダービーを盛り上げる。そして、今年の国歌斉唱の歌手には米米クラブの「石井竜也」氏が選ばれた。昔ならばサインとして飛びつきたい気もしているが引っ掛けの場合もあるだけに要注意だ。

何度も言うが今年のダービーは『90回目』の節目となる。過去には様々なドラマを生んできたワケだが今年も新たな1頁が付け加えられるだろう。過去、節目のダービーの結果を見てみると意外だが荒れてはいない。必ず1~3番人気の馬が馬券に絡み、1桁人気同士での決着が殆どなのだ。今年も上位人気馬に予想家たちの印が集まりそうである。出走馬の多くは皐月賞組が占めている点も上位人気馬に印が集まりそうな要因の一つだろう。

さて、既に1頭「ファントムシーフ」をサイン馬に指名したが、もう1頭取り上げたい。それは「ドゥラエレーデ」だ。今年、勢いがあるドゥラメンテ産駒。昨年の暮れにホープフルSを制しているが人気にはなっていない。GI制覇の後は、海外重賞「UAEダービー」を選択し2着に。GI勝ちはあくまでも人気薄でのものだけに軽く見られるのは仕方ない。ご存知の方も多いだろうが来年度から競馬の路線が変わる点は無視できない。2024年から3歳ダート3冠を新たに制定することが決まった。中央と地方の垣根を越えて統一GIの格付けが与えられるからだ。

そういう観点からすれば芝とダートを経験した馬をチェックすれば唯一「ドゥラエレーデ」のみ。やはり、何らかの意味を持つ馬としか思えない。ならばコチラを2頭目のサイン馬に指名し、レース当日は両隣にも注意が必要だろう。

(5月21日)
それでは簡単にオークスのサイン回顧をお話しよう。勝ったのは圧倒的1番人気川田騎乗の「⑤リバティアイランド」。2着は2番人気ルメール騎乗の「⑫ハーパー」。3着は人気薄15番人気斎藤新騎乗の「⑬ドゥーラ」だった。当日は夏日となった東京競馬場。発汗も目立つ馬が多い中、堂々の2冠馬誕生。いつもとは異なる展開になったが彼女の能力の前には敵うものは居なかった。

サイン的には勝ち馬騎乗の川田騎手には『寸』の文字がしっかりと入っている。CM、ポスターについても今回は使用しなかったが『横山兄弟』の同枠と隣枠はキッチリと馬券になっただけに次のダービーでも要注意だろう。そして、2着馬ハーパーが居たのはサイン馬6枠⑪番ミッキーゴージャスの隣。オークスでは6枠死目と言われていたが見事、今回はジンクスを打ち破ってくれた。

話を戻して今年で『90回目』の節目を迎える「日本ダービー」。先を見れば100回目のメモリアルに向けてカウントダウンが始まったとも言える。ダービー的中に向け、サイン党も早くから動きを見せているが今年は2冠馬誕生となるか、また新たなヒーローが現れるのか楽しみは尽きない。

ただJRAのCMや『ウマ娘』絡みだとハッキリした傾向が掴める。それはレジェンド『武豊』の存在だろう。珍しくCMでは前年の勝者『ドウデュース』を使用。加えて『ウマ娘』は3強世代とも言われた『アドマイヤベガ』を出演させた。ご存知のように共に鞍上は『武豊』騎手である。

直前、今年のユタカのダービー騎乗馬は「ファントムシーフ」に決定。出来過ぎなので恐らく引っ掛けだと思うがまずは当コラムサイン馬には「ファントムシーフ」を指名しレース当日は両隣にも警戒したい。(続く)

【以上から今年の気になる候補】
・芝とダートを経験した馬をチェックすると唯一「ドゥラエレーデ」のみ。やはり、何らかの意味を持つ馬としか思えない。ならばコチラを2頭目のサイン馬に指名し、レース当日は両隣にも注意が必要だろう。
・当コラムサイン馬1頭目は「ファントムシーフ」を指名しレース当日は両隣にも警戒したい。
・【GI限定サイン】JRAのCMとポスター絡みで、CMは最後に出て来るレースシーンの勝ち馬の馬番(今回⑬番)。ポスターの方は前年の勝ち馬が居た枠(今回7枠)が馬券に絡んでいる点だ。そして、明確な理由は不明だが芝のGIレースに置いて馬券に絡んでいるのが騎手、調教師の名前に『寸』の文字を持つ陣営が対象に入っている点に注目。以上の3点には引き続き注意したい。 ・ダービーも『横山兄弟』の居る枠と隣枠には注意が必要だろう。





ダービー2023予想
WORLD流!重賞的中テクニック
<5/24(水)更新>


分析班
水谷

こんにちは!データ分析担当の水谷です。

さあ、いよいよ日本ダービーですね。皆さんも既に多くの情報を入手し、ワクワクして検討を進めているところだと思います。すべての競馬関係者が目標とするだけに、やはりこのレースは他のGⅠとは違って格別なものがありますね。

ダービーというレースは、単純に戦績比較だけではなく、鞍上という要素も大いに注目されます。勝ち切るには“人馬の信頼度”という要素が必要不可欠ですね。それまで人馬ともにどのような歩みをしてきたか、そしてこの中間はどんなコンタクトをとっているのか、そのあたりも特に注意して考えたい一戦です。


ダービー2023データ
最初に押さえておきたい5つのポイント!

  • ①「外厩か、在厩か」どっちが正解?

  • ②走らせる側の流れをチェック【騎手編】

  • ③ダービーは1枠1番が強い

  • ④テン乗り騎手ではダービーは勝てない…が定説

  • ⑤最後まで常識を疑うことを忘れずに…

①「外厩か、在厩か」どっちが正解?



今年のダービーは出走馬18頭中12頭が社台グループ生産馬。ノーザンの関係者は「いつか出走馬すべて自分のところの生産馬で走らせたい」という夢があるようだが、段々とその実現に近付いている。

2023 12頭
2022 12頭
2021 12頭
2020 9頭
2019 7頭
2018 9頭
2017 6頭

この世代に生まれた7708頭の頂点を競うダービーで、「18頭のうち12頭」を占めるのだから、今の競馬は如何に社台グループ(特にノーザンF)勢いが広がっているかが良く分かる。

さて、社台グループ生産馬と言えば「しがらき・天栄」(ノーザンF)と「山元トレセン」(社台F)の社台外厩を利用するのが通常パターン。

今年の出走馬のうちどの馬が外厩を挟んでいたかを確認しておこう。



サトノグランツ   在厩
シャザーン     在厩
ショウナンバシット 在厩
ハーツコンチェルト 在厩
パクスオトマニカ  在厩
フリームファクシ  在厩
ソールオリエンス  山元トレセン
ドゥラエレーデ   NFしがらき
スキルヴィング   NF天栄
タスティエーラ   NF天栄
シーズンリッチ   NF天栄
ノッキングポイント NF天栄


皐月賞上位組では、ソールオリエンスはいつものように山元トレセンに出ていて、タスティエーラはなんと天栄に出しているのがポイント。

堀厩舎は大一番の前にあまり放牧に出さないことが多い(昨年のダノンベルーガも出さなかった)が、今回は初めて天栄に出しているのは注目すべき点かもしれない。

その理由としては「短期の放牧予定なので距離的に遠いしがらきよりは天栄のほうがいいだろう」という協議がされてのもの。ただ、環境は変わっても、しがらきで乗っているスタッフが天栄まで駆け付けるなどの対策を取っているので、あまり場所に関しては気にしなくてもいいのかもしれない。


ここで、近年の外厩組の最先着馬の着順を確認頂くと

◆しがらき組
22年 キラーアビリティ ⑥着
21年 シャフリヤール  ①着
20年 マイラプソディ  ⑨着
19年 サートゥルナーリア④着
18年 キタノコマンドール⑫着
17年 スワーヴリチャード②着
15年 リアルスティール ④着
14年 トーセンスターダム⑯着

◆天栄組
22年 イクイノックス  ②着
21年 エフフィーリア  ②着
20年 ワーケア     ⑧着
19年 ダノンキングリー ②着
18年 ブラストワンピース⑤着
17年 レイデオロ    ①着


ノーザン外厩経由で勝ったのはレイデオロとシャフリヤールのみ。皐月賞からそこまで間隔がないこともあって、二冠目と言うのは調整の難しさがあるのが分かる。

このように、ダービーに向かうにあたっては、「在厩か、外厩か」どちらが有利かの答えはまだ出ていない。


②走らせる側の流れをチェック【騎手編】



先週のオークスでG1は早くも9鞍が終了したが、そのG1成績を【騎手】にスポットを当てて流れを確認しておこう。

馬券圏内数で言えば、3度以上あるのが【川田】【ルメール】【横山武】の3人。この3人には全国リーディング争いでも常に上位を争う騎手で、やはりGⅠでも同じように馬券圏内に好走する確率が高い。

具体的には、川田はリバティアインラドで牝馬2冠を達成し、フェブラリーSでもレッドルゼルで2着している。ルメールは勝ったのは天皇賞春のジャスティンパレスのみだが、2着2回、3着2回で馬券圏内は最多の5度がある。横山武はソールオリエンス1着、ウンブライル2着、ペリファーニア3着がある。


ただ、この3人は早い段階でダービーのパートナーが決まっていたわけではない。

川田にしても京都新聞杯をサトノグランツ、ルメールにしても青葉賞をスキルヴィングで勝ったことでこれらに騎乗するが、前哨戦の結果が違っていたら出走も叶わずに他の馬に騎乗していたところだった。

また、横山武とソールオリエンスも京成杯で初めてコンビを組み、そこを勝つには勝ったが勝負所で大きく外に膨れるなど行儀の悪い走り。この時、横山武は他にもスプリングSを勝ったベラジオオペラもパートナー候補になっており、本人の中でも「ベラジオのほうが現状では完成度が高い」と評する話もしていた。(結果として社台Fの繋がりからソールに騎乗)

ダービーは人馬の信頼感がとても重要視され、二人三脚で完成度を高めて本番に臨むのが理想的とされる。今回の3騎手の人馬については例年ほど信頼関係を深めるだけの期間をとれていないだけに、この短期間でどこまで濃密なコミュニケーションをとれたかが大事になる。中間のコンタクトや会見での話などはよくチェックしておきたい。



③ダービーは1枠1番が強い



ダービー週の東京競馬場は『B→Cコース』に替わるのがポイント。これによってダービーは1枠が断然強いのはデータでも証明されている。



枠番 着別度数 勝率
1枠 7- 4- 1-34 15.2%
2枠 4- 2- 4-36 8.7%
3枠 3- 2- 2-39 6.5%
4枠 0- 5- 4-36 0.0%
5枠 2- 2- 1-41 4.3%
6枠 2- 5- 2-37 4.3%
7枠 3- 1- 6-58 4.4%
8枠 2- 2- 3-61 2.9%


最内の傷んだ馬場がカバーされるうえに、1枠1番はとにかくスペースが広くて進路取りが自由。多少後手を踏んでもすぐに挽回できるし、五分以上のスタートを切れば絶好のラチ沿いを造作もなくキープすることができる。

特に超高速馬場になった場合はロスが少ないに越したことなく、1枠1番の威力は更に増大すると言っていい。逃げ先行馬にとっては絶対に欲しい枠だろう。

どちらかで取捨を迷ったら「白帽」と覚えておきたい。


④テン乗り騎手ではダービーは勝てない…が定説



先の項目でも「ダービーは人馬の信頼感がとても重要視され、二人三脚で完成度を高めて本番に臨むのが理想的とされる」と内容があったが、やはりダービーでテン乗りとなるのは大きなマイナスとなる。

データがそれを物語っており、1954年のゴールデンウェーブ以来、【69年間】もテン乗りでダービー制覇はない。

近年のテン乗りでダービー好走と言えば、2014年マイネルフロスト(松岡)が3着、2015年のサトノラーゼン(岩田康)が2着、2018年コズミックフォース(石橋脩)の3着があるが、勝つのはかなり難しい。

ちなみにレーンは2019年のサートゥルナーリアで1番人気4着に飛ばした“前科”があり、本人にとってもダービー制覇は鬼門だろう。

他にもドゥラエレーデ(坂井瑠)、ファントムシーフ(武豊)、ベラジオオペラ(横山和)、ホウオウビスケッツ(丸田)も今回がテン乗りで参戦となる。



⑤最後まで常識を疑うことを忘れずに…



ダービーともなると多くのメディアで特集が組まれ、ウェブや動画を活用すれば各馬の分析はいくらでも情報を取得することができる。皆さんの“予備知識”はかなり詰め込まれていることと思う。よって最後は、この教訓を付け加えておきたい。

2019年の日本ダービーを思い出していただきたい。

この年は「皐月賞上位組が断然強い」というのが大方の見方で趨勢が固まっていた。特にデビューから無敗の4連勝で皐月賞を制したサートゥルナーリアは単勝1.6倍の圧倒的支持を集め、この馬の二冠達成がほぼ当確とされていた。

しかし、勝ったのは角居厩舎でも12番人気・単勝オッズ93.1倍の伏兵ロジャーバローズのほうだった。

ロジャーバローズはそれまでに重賞勝ちもなくローテーションからはとてもダービーを意識していたとは言い難い存在。それどころか僚馬サートゥルナーリアを援護するラビット要員くらいにしか思われていなかった。

そんな馬がハイレベルの皐月賞上位組を負かしてダービーを勝ってしまったのだ。多くの人に「結果を知ったうえで戦前に戻ってもう一度予想をしてみて欲しい」と言っても、おそらくこの結果に辿り着くのは相当難しいのではないか。

手前味噌で恐縮だが、WORLDはこの伏兵ロジャーバローズを▲指名で馬連112倍を本線的中させている。情報取得したメンバー様とこの上ない喜びを共有したことが4年経った今でも記憶に新しい。

もちろん単なる偶然で当てたのではない。当時の日本ダービーを【満場一致の大勝負】と銘打った。WORLDとしても最高ランクの勝負レースの位置付けである。そのレースでこの的中を掴み取ったのだ。

もう一度言うが、数字的にも内容的にも圧倒的に強かった皐月賞の上位3頭(サートゥルナーリア、ダノンキングリー、ヴェロックス)が敗れ、12番人気の超伏兵ロジャーバローズが先頭でV。

そして当社は事前にこの馬の可能性を見出し、単穴▲という評価を与えて馬連大本線的中させたのだ。「一年はダービーに始まりダービーに終わる」というが、まさに情報の集大成で掴み取った的中だったと自画自賛する。


今年のダービーも皐月賞上位組が中心になるだろう。勝ち馬ソールオリエンスは3戦3勝であり、4戦無敗で皐月賞を勝ったサートゥルナーリアのような注目度になることだろう。そこも含めて何となく2019年の雰囲気に似ていないだろうか。

「本当にその結論で正しいか?」
「可能性として未検討のことがないか?」
「常識以外の可能性は考えられないか?」

を徹底して疑い、時間の許す限り、最後の最後まで検討を尽くして悔いのない勝負をしたいものである。WORLDとしてもスタッフ総動員で全力で取り組むつもり。



日本ダービー2023予想
『前走時の情報チェック馬』
<5/25(木)更新>



分析班
水谷

重賞などの大きなレースでは、前走時に陣営がどんな思惑で使っていたのか、そして今回はどんな話をするのか、一連の流れを「線で見る」ことが非常に大事。いわゆる“縦の比較”ですね。木曜の更新では『前走時に注目すべき話のあった馬』をピックアップしてご紹介します。


前走情報チェック馬①

シャザーン

友道厩舎(栗東)
岩田望騎手予定
戦績:2-1-0-1

【前走】 皐月賞6着

【評価はダービー向き】
前走時の情報・・・ 「ここまでは能力のあるところを見せてくれているし、力通りの成績を残せていると思う。GⅠに向けて万全の態勢を整えたかったので、ゆったりとしたローテを選択して皐月賞に直行。賞金だけが心配だったが、そこも大丈夫だったし、本番に向けてしっかり仕上がった。ダービーに関しては賞金的に十分ではなく、ジョッキーには最低でもダービーに繋がるレースを、と伝えている」

★今回の見所ポイント
→権利獲れずも出走可能は結果オーライ
→良馬場なら末脚は互角以上



前走情報チェック馬②

ベラジオオペラ
上村厩舎(栗東)
横山和騎手予定
戦績:3-0-0-1

【前走】 皐月賞10着

【上積み余地アリ】
前走時の情報・・・ 「まだまだ馬は緩さもあるけど、それでいてあのレースぶりなので先が楽しみ。2歳のセリで買ってもらった馬で、当時から奥の深さを感じていたし、厩舎初の重賞タイトルを獲ってくれた。乗り替わりについてはスプリングSの前から横山武騎手は乗れないと聞いていたので、中山を良く知っていてGⅠ経験も豊富な田辺騎手に依頼。そこには自信を持っている。仕上がりに関しては90点で、あと10点はダービーを見据えての点数」

★今回の見所ポイント
→話通りまだ上積みはある
→皐月賞は不本意な乗り方で度外視



前走情報チェック馬③

トップナイフ
昆厩舎(栗東)
横山典騎手予定
戦績:2-3-1-3

【前走】 皐月賞7着

【自在性はある】
前走時の情報・・・ 「レースを使いながらジョッキーと課題を解消しつつ、いい形でGⅠに向かえる。馬群が苦手な面も弥生賞で経験を積むことがてきた。GⅠを目標にしてきたので、これからが正念場。課題が少なくなってきたことが、この大舞台で生きてくるはず。追い切りはジョッキーの感触としてもパーフェクトだったよう。あとはレースでいろんなシチュエーションを考えながら、鞍上が乗ってくれると思う」

★今回の見所ポイント
→スタート出負けも新味が見えた
→本来の先行なら更に威力






日本ダービー2023予想
『僕ならこう乗る!』
大西直宏の注目馬

<5/26(金)更新>



当社の専属アドバイザーで元JRAジョッキー・大西直宏氏が「自分で乗ってみたい穴馬」を1頭ピックアップ。その馬をどう乗って一発を狙うか?元乗り役ならではの考えや戦略を披露します。



大西直宏の注目馬

サトノグランツ

友道厩舎(栗東)
川田騎手
戦績:3-1-0-1

異様な熱気に包まれるなかでも浮足立つことなくクールな騎乗を見せるか!?


毎年のことですが、ダービーの独特の雰囲気は現役を引退した今でも鮮明に蘇ってきます。やっぱりこのレースだけは特別ですよね。

僕は幸運にもこの最高峰の舞台で2度の連対経験(87年サニースワロー2着、97年サニーブライアン1着)をさせてもらいましたが、その好走が僕の騎手人生を大きく変えました。特にサニーブライアンで二冠を達成したことは今でも掛け替えのない宝物です。

今年はどの騎手がダービージョッキーになるのか、その結果が楽しみですね。特に若い騎手が早いうちにその称号を手に出来ればその後の騎手人生が大きく拓けると思うので、横山武史クンが二冠を達成するのかどうかは大きなポイントだと思います。

また、ダービーは人馬の信頼関係が大事とよく言われますが、今年のダービーでデビューからずっと乗り続けているのは、スキルヴィング(ルメール騎手)とハーツコンチェルト(松山騎手)の2頭だけ。18頭のうち、たった2頭しかいないというのは少し寂しいですが、これも時代の変化なのでしょうね。

さて、騎手という点でいえば、川田騎手の騎乗するサトノグランツにも注目しています。この世代で川田騎手は数多くのお手馬がいましたが、トップジョッキーならではの悩みで、お手馬が被りすぎて1頭に決めれず、結局GⅡ・京都新聞杯を勝ったこの馬に決まりました。

騎乗馬が決定したのは最後になりましたが、それでも一番魅力のある馬に騎乗するのではないかと思います。別路線で3連勝中と勢いがあり、皐月賞組とは全くの未対戦だけに怖さを感じます。この馬の武器は長く脚を使えるところ。2400mにも勝ち鞍があって距離の心配もありません。

川田騎手は先週のGⅠ・オークスではリバティアイランドで快勝。同じ舞台であれだけ強い勝ち方を演じたばかりですので、騎乗の感覚としていいリズムで騎乗することができるでしょう。異常なまでの熱気に包まれて人馬が舞い上がりやすいからこそ、彼のクールな姿勢と冷静な判断力は頼もしい限りです。



週末は、
コレさえ読めば新聞要らず!

WORLDでは5/26(金)夜から
『重賞出走馬・直前情報』をサイト内で公開!

今週末は
『日本ダービー(GⅠ)』
『目黒記念(GⅡ)』
『葵ステークス(GⅢ)』


過去の傾向や好走データを分析した後は、今年の出走馬が『どのような過程で出走して』『関係者がどのような感触・本音を抱いているのか』が大事。スポーツ紙・専門紙とは一線を画する情報力を有するWORLDの真骨頂はココからです!

サイト内では、メンバー登録をしていただいている方限定で、レース前日夜から、有力馬の今回の裏話・中間の過程を網羅した『重賞有力馬事前情報』を、そして当日には『最終決断(推奨買い目)を、それぞれお送りしております。ぜひとも、馬券の参考になさってください!




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