『先週の振り返り』新潟2-6週目の分析

菅原です。

■新潟記念

夏競馬の締めくくりの新潟記念は波乱の幕開けとなった。ライトバックが放馬し、まさかの競走除外に…。人気を背負っていた（同馬は26億円分の馬券売上を占めていた）だけに、オッズへの影響も大きかったか。

アリスヴェリテの逃げは常識的なもので、ペースは平均に落ち着いた。この展開が勝ち馬シンリョクカには絶好の形となり、道中は２番手で理想的なポジションをキープ。コーナーを無駄なく回り、直線では馬場の良い部分を走らせる余裕を見せた。骨折明けとは思えない粘り強さを発揮し、最後まで持ちこたえて勝利を手にした。

派手さはないが、この馬は阪神ジュベナイルＦでリバティアイランドの２着に入り、桜花賞やオークスでも僅差の勝負を繰り広げてきた実力の持ち主。立ち直ればこの程度の走りも不思議ではありませんが、今回は流れがシンリョクカに大きく味方した印象で、本格的な復活なのかはまだ判断が難しい。

２着に入ったセレシオンは、新潟での実績が光る。前走の関越Ｓで見せた強烈な末脚からも、今回も好勝負が予想された。ただ、出遅れた分と予想外の緩ペースに苦しんだ分、あと一歩が届かず。強い競馬をしているだけにもったいなかった。

３着キングズパレスも展開面に苦しんだ１頭。緩ペースにもかかわらず、ライバルたちが自身より後方に位置していたため、動き出しが遅れてしまった。コーナーで外側を回るコースロスが大きく感じられた。詰めの甘さも相変わらずで、なかなか勝ち切るのが難しい。

５着に終わったレッドラディエンスは、58.5キロの斤量が影響したのか、いつものようなスピード感がなかった。いつもより行き脚がつかなかったため、同馬も展開と馬場に苦しむ形。今回が力負けではないだけに、次走に期待したい。


■小倉２歳Ｓ

中京競馬場で行われた小倉２歳Ｓは、エイシンワンドが完勝。４コーナーでの手応えが１頭だけ違っており、追い出しを我慢する姿が見られた。先頭に並ぶと遊んで内側に大きくササってしまい、最後は詰め寄られたが、まだ余裕が感じられる走り。バランスの良い馬体で、マイル戦までなら十分に活躍が期待できそうだ。


■札幌２歳Ｓ

札幌２歳Ｓは、マジックサンズがハナ差で勝利。鞍上の自信に満ちた騎乗からは、外を回ってでも勝てるという確信が伝わってきた。外々を回って４コーナーで先頭に立ち、その後はややフラつきながらも差し返す力強さを見せた。雄大な馬格と洋芝の適性が光り、まだ幼さが残るなかでこのパフォーマンス。今後が非常に楽しみな存在。

新潟の馬場状態について

最終週の新潟はそれほど台風の影響を受けず、微妙に湿った程度の馬場で競馬が行われた。昼過ぎに雨が降った土曜よりは、日曜の方が良いコンディションと思えたが、芝はＡコース６週目＋土曜に傷みが進んだことで内を開けて走る馬が多く見られた。ダートは終始６％前後の稍重に近い含水率。脚抜きが良くて先行有利と思えた。

来週より舞台は中山に移る。１年のうち１番芝コースの時計が速い開催である。もちろん先行有利。開催前半の1200～1800ｍ戦は特に内枠の先行馬を重視しなくてはならない。ダートも先行有利は間違いないが、最後に坂がある分は福島、新潟よりは差しが利くだろう。

新潟６週目から次走狙い馬

このコンテンツの続きを
ご覧いただくには
無料会員登録が必要です。

下記のボタンをクリックして空メールをお送り下さい。すぐに【ＷＯＲＬＤ競馬ＷＥＢ】から確認メールが届きます。

※既に会員登録がお済の方はログインして記事をご覧ください。

▼コチラも必見！ローズSを完全攻略！