『先週の振り返り』中山4-2週目の分析

菅原です。

先週は東西でＧⅠのトライアルレースが行われ、まさに熱い闘いが繰り広げられた。

阪神ではローズＳ。結果から言えば賞金900万組３頭が権利を獲得し、見事にトライアルらしい結果となった。レコード決着であったように、５Ｆ通過57秒３は速め。実況アナも驚き気味に伝えていた。しかし良く検証すると４Ｆは前後半共に45秒７とぴったり一緒。極端に速いペースではなかったようだ。

実際に先行勢の中でも、ソーダズリングのように掛かっている馬も数頭見られた。そうであればマスクトディーヴァの勝利は掛け値なしに強い。内が伸びやすい馬場で外を捲り気味に早めに先頭に立ち、その後も差を広げての圧勝である。

鞍上によると、「抜け出して遊んでいた」とのことで、更に上のパフォーマンスもありそう。これで４戦３勝。唯一の敗戦であった忘れな草賞は外に逃げて本来の走りではなかったし、４角でも大きな不利があったもの。それを踏まえればまだ底を見せていない。リバティアイランドが相手でもひょっとしたらと思わせる馬の出現だ。

それを唯一追い詰めたプレイディヴェーグの２着も評価できる。勝負どころからかなり捌きに手間取り、捌けたのはラスト200ｍを切ったところだった。詰まりながらも上がりは勝ち馬よりも0.3秒速い最速を記録。潜在能力は勝ち馬とそれほど遜色ないものと思えた。ただ、常に発馬の不安がつきまとう馬だけに、本番の京都内回りには疑問が残る。

残念であったのはラヴェル。手応え良く勝負どころに向かったが、前が壁で内に押し込めれ、最後は挟まれて手綱を引く場面もあった。このレースはハッキリと参考外の一戦と言えるだろう。ラヴェルは本番の権利を持っていた馬であるし、使って一変するのが矢作厩舎の馬。唯一リバティアイランドに土をつけた馬であるし、本番での巻き返しに期待したい。


中山ではセントライト記念。もちろん皐月賞馬ソールオリエンスに注目が集まった。馬体増減がなかったので思ったほど成長がないのかと思ったが、パドックを見てそれが間違いであることに気づいた。つくべき筋肉がついて、逆に無駄肉を削ぎ落とされいた。おそらく本番に向けた仕上げだろうが、外見的にはほぼ完璧に近いと感じた。勝ち馬とは枠順と騎乗の差だけで、内容に悲観するところはなかった。

勝ち馬のレーベンスティールについて、個人的にはかなり自信のある本命を打った。このレースで結果を出さなければ、菊花賞や秋のレースが難しい立場になることが大きな要因。それに見合う調教の強化と量をこなしてきた。更に鞍上にはモレイラを起用して、内めの偶数枠も引き当てた。当然、レース内容はスムーズで、理想通りの騎乗を披露。新馬戦でソールオリエンスにクビ差で敗れた借りを返す形で完勝だった。

中山の馬場状態について

中山２週目は金曜の夕方に小雨がパラついたが、馬場にほとんど影響のないもの。ただ、土曜のダートは乾燥し切った日、月曜よりは含水率が幾らか高めであった。

芝コースは３日間共に完全良馬場。見た目にもほとんど傷みは見られなかった。時計も３日間を通して良馬場の推定通りで〝普通に速い馬場〟であった。ただ、傷みのない馬場の割には外からの差しも利いていた。今週は幾らか時計がかかり出すではあろうが、極端なコース取りの差はないものとみる。基本的には先行、内枠が有利ではあるが。

ダートは含水率が幾らか高かった土曜は良馬場の水準に近い時計。乾燥するに連れて微妙に時計がかかって行き、月曜は推定より0.5秒くらい遅い印象。今週も雨が降らなければパサパサの力の要る馬場。パワー型が活躍しそうな馬場であろう。こちらも基本的には先行有利であるが、差しも十分に利きそうだ。

中山2週目から次走狙い馬

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