WORLD競馬web

一般ニュース & トピックス

《セレクトセールが競馬界全体にもたらした物》


今年も7月10日・11日の2日間にわたって行われたセレクトセールは、落札率、落札総額、1頭あたりの平均落札価格のいずれも過去最高を記録した。

社台グループの生産馬を中心に今年も大盛況に終わったが、馬産地の事情にも詳しい情報筋は年々価格が高騰している要因として、『セレクトセール出身馬が毎年のようにG1を勝って、それらで実際にイイ思いをした馬主がまた購入するというサイクルが出来上がっている』と分析する。

また、それ以外にも『新規参入の購買者も増えているし、彼らの多くは社台系のクラブで一口持つ所から始めた人ばかりなので、個人馬主になって馬を持とうと思った時にも日髙の馬よりは安心感のある社台の馬を買おうと思うのは必然』との事。

もちろん『社台グループは血の更新も常に進めているし、乗り出す前の中期育成も先進的なので、競走馬として成功する確率が一番高い。お金さえ出せば誰でもそういう馬を買える』という部分も大きいようだが、それだけでなく、今のセレクトセール大成功の裏には社台グループが長年築き上げてきた実績と信頼があればこそ。


そして、今年は当歳のイルーシヴウェーヴの2017(牡、父ディープインパクト)が2日を通じて最高価格となる5億8000万円の値を付け、落札総額でも当歳セッションが1歳セッションを上回ったが、世界的には当歳のセリは少なく、またここまで落札額が高いのも異例。

『プロでも当歳を見て"走る・走らない"の選別は難しい』と言われるが、それでも高値がつくのには『日本では庭先取引や仔分けなどで昔から当歳取引が主流だったので、今でも当歳で買っておかないと良血馬が買えないという日本独自の事情がある』と情報筋。

ただ、少しでもリスクの低い1歳を買いたいという馬主もいるため、1歳セッションにも重きを置いている。つまり、『買い手のニーズに則して、当歳と1歳を絶妙のバランスで振り分けている。そうでないと海外のバイヤーも当歳だけのセールだと反応してくれないだろう』というのが、セレクトセールが国内だけでなく海外からも多くの注目を集める要因なのだろう。


セレクトセールが誕生した事で、お金さえ出せば誰でも社台グループの良血馬が買えるようになり、それが結果として生産・育成部門では社台グループの一極集中を招いたのは事実。

ただ、その一方では、セレクトセールでは高くて希望の馬を買えなかった馬主は安価な馬を求めてこの後のセレクションセールなどに参戦してくるので、それにより日髙のセリも発展したという見方もある。

また、それまでの不透明な部分が多かった馬の取引を、透明度の高い分かり易いものに変え、より一般の経済取引に近いものとした。

そして、それにより購買者の門戸も広がり、今までは馬主にならなかったような人たちも競馬界に参入するようになった。

つまりセレクトセールは社台グループや馬産地を潤したというだけでなく、競馬界全体を活性化したと言っても決して過言ではないだろう。


Copyright © 2006 WORLD, Inc All Rights Reserved.
このサイトに掲載の記事・写真・映像などの無断複製、転載を禁じます。

前のページへ戻る

一般ニュース & トピックス一覧へ

PAGE TOP