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馬を育てるプロの仕事


5月7日に行われたNHKマイルCでは、2番人気に支持されたアエロリットが好位追走から残り200m地点で先頭に立ち、ゴール前で迫ってきたリエノテソーロを突き離して完勝。新馬戦以降は勝ち星に恵まれなかったが、G1の舞台で大きな勝ち星を掴み取った。

また菊沢調教師にとって、これがG1初制覇。しかも、義理の兄である横山典弘騎手とのコンビでG1勝ちを掴んだだけに、大きな勝利であることに違いない。

今回の勝利は、菊沢調教師と横山典弘騎手のコンビで馬を育ててきたことが大きいところ。

義理の兄弟ということで意思疎通もスムーズで、馬の仕上げや育成方針などで遠慮なく意見を出し合っていた。

このアエロリットについても、桜花賞5着後はノーザンファーム天栄に放牧されており、菊沢調教師も横山典弘騎手も「間隔を考えれば次はオークス」と見ていた。

しかし、放牧先で「あまり疲れてない」との報告を受け、馬の適性からマイルがベストと考えていたこともあり、NHKマイルCに照準を切り替えて調整していくことになる。

牝馬の体調維持は難しいとされているが、この中間は菊沢調教師が自ら調教で跨がり状態把握に努め、実際にレースで騎乗する横山典弘騎手の意見も取り入れて最高の状態に持っていく。

今回もレースの組み立てなどは鞍上に一任。横山典弘騎手は当日の馬場を「内側の芝丈が長く、インを突いても勝てない」と分析し、スタートからゴールまで一度もインに潜り込むことなく外々を走り、馬の持ち味を最大限に引き出した。

この勝利を受けて菊沢調教師が「馬の持ち味を生かして、ずっと走りやすいところ走らせてくれた」と鞍上を称えれば、横山典弘騎手も、自分の好きなように乗せてくれた調教師に感謝の意を表している。

現代の競馬では、牧場や馬主の意向に沿って馬を育てるケースも多い。しかし今回は、菊沢調教師が自分の手で馬の状態把握や仕上げを行い、横山典弘騎手を乗せ続けて課題の克服や競馬の完成度を上げるという、馬を育てるプロがプロらしい仕事を見せてくれたと言ってもいいだろう。


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